アイドック、「今日から電子出版プラス~新聞・雑誌配信~」をSaaSで提供


 アイドック株式会社は6月1日、定期刊行物を発行する企業を対象に、PDF形式の新聞・雑誌をすぐに配信可能にする「今日から電子出版プラス~新聞・雑誌配信~」の提供を開始すると発表した。

 アイドックは、PDF電子書籍のデジタル著作権保護(DRM)ソリューション「KEYRING」を提供することで知られる。「今日から電子出版プラス~新聞・雑誌配信~」は、同社のDRM技術を利用して、配信からDRM管理機能までを兼ね備えた電子出版サービスとなるる。PDFの違法コピーを防止しながら期間やPC数を限定してPDF配信を行なえるサービスをSaaSで提供する。

 PDF形式にした新聞・雑誌などのコンテンツがあれば、Webブラウザーからの操作で、“今日からすぐに定期刊行物の電子出版ができる”ワンストップサービスが売りとなっている。

 「今日から電子出版プラス~新聞・雑誌配信~」でPDFを配信するためには、「最新号PDFの登録」と「認証キーの発行」の2つの作業を行うだけでよい。

 「最新号PDFの登録」は、用意した PDFファイルをアップロードし、配信日時を登録する。「認証キーの発行」は、新聞社・出版社がWebブラウザーから契約期間・閲覧PC台数・印刷部数などの権限を設定し発行する。読者は、専用ページからダウンロードし、決められた権限のもとで閲覧可能となる。

「今日から電子出版プラス~新聞・雑誌配信~」利用イメージ

 具体的には、著作権保護機能で、別なPCでの閲覧防止やOS標準の画面キャプチャーの防止、サードパーティキャプチャソフトの防止などの機能を備える。また、契約期間や1つの認証キーで閲覧できるPC数、印刷許可部数、オフライン閲覧可能期間などが設定可能だ。

 そのほか、ダウンロード・開封状況ログの確認、配布後の閲覧停止、ポータブル機能、複数認証キーの一括発行などの機能も備える。

 価格はすべて税別で、使い放題の定額プラン「プランA」が月額9万8000円、月間の閲覧PC数(ユニーク)が1000PCまでに制限される定額プラン「プランB」が月額4万8000円。初期費用19万8000円はいずれのコースでも別途必要となる。

 このほか、配信用ディスクスペース容量は2GBまでが無料で、2GBを超えると、1GBごとに2000円が必要となる。また、月間転送量の合計は50GBまでが無料で50GBを超えると1GBごとに360円がかかる。

 閲覧用のクライアントソフトの動作環境はWindows 7/Vista/XP/2000をサポート。管理画面を利用するには、dobe Flash Playerが動作するWebブラウザーが必要となる。

(工藤 ひろえ)

2010/6/2 06:00