フィンランドのセキュリティ企業、F-Secureが、「Windows Vista」を狙った初のウイルスを確認したと報告したのに対し、Microsoftは8月5日(米国時間)、ブログ上で、この情報は誤りであると否定した。このウイルスが利用する新しい新スクリプト言語はVistaには搭載されないためであるという。
F-Secureは8月4日(現地時間)、オーストラリアのウイルス作者が、Microsoftの新コマンドラインインターフェイス「Monad」(開発コード名、別名「Microsoft Command Shell(MSH)」)を狙ったウイルスのサンプル(コンセプト実証型ウイルス)を5種類作成したことを確認したと報告した。Monadは当初、Windows Vistaのデフォルトのスクリプト言語となる予定だったことから、同社はブログで「初のVistaウイルス」と報告した。
これに対しMicrosoftは8月5日、セキュリティ対策チーム(Microsoft Security Response Center)のブログで、この情報は「誤報」であると反論した。同社によると、MonadはVistaのベータ版には搭載されておらず、正式版にも搭載の予定はないという。また、搭載するとされていたサーバーの「Windows Server 2003 R2」にも含まれていないとしている。
Monadは今年6月にベータ1がリリースされ、「WinFX」のベータ1にも搭載されている。正式版は次期「Microsoft Exchange」に含まれると言われているが、Microsoftは正式な予定には言及していない。
なおウイルス対策企業の英Sophosもリリースを発表し、報告された5種類のウイルスを阻止したと述べている。
■ URL
F-Secureのブログ
http://www.f-secure.com/weblog/
Microsoft Security Response Centerのブログ
http://blogs.technet.com/msrc/archive/2005/08/05/408720.aspx
Sophosのプレスリリース(英文)
http://www.sophos.com/virusinfo/articles/modan.html
( Infostand )
2005/08/08 08:51
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