富士通株式会社は4月14日、HDDを搭載しないシンクライアント端末とサーバーなどを組み合わせ、クライアントからの情報漏えい対策を強化した「シンクライアント・ソリューション」を発表した。出荷は5月末の予定。
シンクライアント・ソリューションは、クライアント端末にHDDを搭載せず、データをサーバーで一元管理することで、データの不正持ち出しによる情報漏えい対策を強化できるシステム。情報の管理やアプリケーションのインストールと更新、セキュリティパッチの適用などが容易に行え、クライアントPCの運用・保守コストを削減できるという。
クライアント端末は、同社の企業向けPCをベースとした省スペースデスクトップ型の「FMVシンクライアントTC5100(Sempron 2800+、メモリ256MB搭載)」と、A4ノート型の「FMVシンクライアントTC8200(Celeron M 350 1.30GHz、メモリ256MB搭載)」を使用する。
同社では、シトリックスの「MetaFrame」を利用しアプリケーションをサーバー上で動作させる方式と、同社独自のOS「BT Administration Server」を利用し、必要なOSやアプリケーションをサーバーからダウンロードして利用できる方式の2種類を用意する。前者は既存のWindows資産や、支社などと接続したWAN環境を利用できるのに対し、後者はWebベースの業務アプリケーションが中心の利用や、OSを使い分ける環境に適しているとしている。
価格は個別見積もりで、MetaFrameサーバー追加導入時(ファイルサーバー、業務サーバー、ドメインコントローラ既設済)のクライアント数40台、クライアント同時接続数20台の最小構成価格で807万円より。クライアント端末の個別価格は、デスクトップ型が72,450円、ノート型が135,450円。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2005/04/14.html
製品情報
http://www.fmworld.net/biz/fmv/product/hard/vtc0504/
■ 関連記事
・ 日本HP、6万円台のWindows XP Embedded搭載シンクライアント(2005/04/07)
・ 日立、HDD非搭載PCなどを用いた情報漏えい対策ソリューション(2005/02/15)
( 朝夷 剛士 )
2005/04/14 19:38
|