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仮想レイヤ3スイッチ機能により、異なるIPネットワークのルーティングが可能に
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ソフトイーサ株式会社は9月7日、「SoftEther VPN 2.0」の最新ベータ版「ベータ4」を公開した。同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。
ベータ4では、新たに「仮想レイヤ3スイッチ」機能が追加された。これは、仮想VPNセッション同士をつなぐ「仮想HUB(SoftEther VPNに同梱)」間でレイヤー3(IP層)のルーティングを行うことができるモジュールで、仮想HUBと組み合わせることで、市販されているハードウェアのレイヤー3スイッチやIPルーターなどと同様に、異なるIPネットワーク間のルーティングを行うことができる。
また、VPNクライアントがVPNサーバーに接続する際のユーザー認証において証明書認証を使用する場合に、新たにスマートカード(IC カード)やセキュリティトークン(USBキー)による認証が可能となった。従来の証明書秘密鍵データはコンピュータのHDD上に保存されるため、本体ごと盗難に遭った場合などに秘密鍵が盗まれてしまう危険性があったが、これを解消する。現在のところ、大日本印刷のICカード「Standard-9 IC Card」や飛天ジャパンのUSBキー「ePass 1000」で動作確認がとれているほか、いくつかの製品で「動作する可能性が非常に高い」とされている。
同社では9月30日を目標に、SoftEther VPN 2.0シリーズの正式版に搭載を予定しているすべての機能を実装し、さらにLinux版、FreeBSD版、MacOS X版のコードも含まれるという「Release Candidate 1(RC1)」のリリースを計画している。
SoftEtherは、IPAの未踏ソフトウェア創造事業 未踏ユース部門の支援を受けて、登大遊氏(現ソフトイーサ 代表取締役社長)が開発したもの。SoftEther VPN 2.0はこの後継版で、三菱マテリアル株式会社、筑波大学などをはじめとした各機関・個人の支援を受けて、開発が進められているソフトとなる。
■ URL
ソフトイーサ株式会社
http://www.softether.com/jp/
プレスリリース
http://www.softether.com/jp/news/050907.aspx
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( 朝夷 剛士 )
2005/09/07 13:04
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