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EasyNetBox for Spam Filter powered by Sendmail
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センドメールの小島國照社長
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センドメール株式会社、株式会社CSK Winテクノロジ、株式会社テンアートニの3社は10月2日、中小企業向けの迷惑メール(スパム)対策アプライアンス「EasyNetBox for Spam Filter powered by Sendmail」(以下、ENBスパムフィルタ)を発表した。同日よりテンアートニが販売を開始する。
ENBスパムフィルタは、センドメールの迷惑メール対策フィルタ「Mailstream Manager Anti-Spam」を、テンアートニがアプライアンス化した製品。センドメールの小島國照社長によれば、「競合ベンダが出していた従来の迷惑メール対策製品は、高くて精度が悪いものだったため、効果が疑問視されていた。またチューニングが必要とされており、管理者の負担が増えてしまっていた」という。
しかしENBスパムフィルタでは、コラボレーション方式を用いることで従来の迷惑メール対策製品の欠点を改善した。この方式は、ユーザーから送られてくる“迷惑メール”のデータを蓄積して、迷惑メールをフィルタするもの。迷惑メールの特徴点をフィンガープリントとしてデータベースに登録し、それをもとに迷惑メールかどうかの判定を行っており、日本語メールにも対応できる。センドメールではこれを用いることによって、検知率98%以上、正規メールが迷惑メールと判定される誤検知率(フォールスポジティブ)0.0001%を達成しているという。
チューニングやメンテナンスが不要なのは、コラボレーション方式以外の一切のフィルタを排除しているため。このフィルタにはユーザーが手を加える必要がないことから、メールシステム専任の管理者が不在の中小企業でも、容易に導入・運用できるという。1つのフィルタに頼るのは実効性の面でどうかという意見もあるようだが、小島社長は「はじめは複数のフィルタを利用していたが、このフィルタだけの方が精度が良いのでほかを外した、という経緯がある」と述べ、これを否定した。
なおコラボレーションフィルタへ情報を提供する母集団は、オープンソースソフトのSpamAssassinを利用する1000万ユーザーと、商用製品を利用する1000万ユーザーの、あわせて2000万ユーザー。実際にフィードバックを送ってくるのはこのうちの一部に限られるが、それでも相当の数になっているとのことで、数秒から数分という速いサイクルで迷惑メールのデータベースが更新される。また虚偽の申告を排除するためにユーザーの信用度を評価するシステムも備え、信頼性を担保している。
アプライアンスはIAベースで、低騒音のファンレス筐体を採用。OSやアプリケーションは1GBのコンパクトフラッシュ内に格納される。インターフェイスは100BASE-TX/10BASE-Tポート×2。管理はWebベースのGUIで行え、メール処理量、迷惑メール検知率、ポリシー別統計などをグラフィカルに表示する管理機能も備えた。
ENBスパムフィルタを展開する上での3社の役割は、まずセンドメールがソフトの提供とそれに関するサポート面での支援、プロモーション、プリセールスを行うほか、テンアートニがアプライアンス化と製品の販売、SIを担当する。またCSK Winテクノロジはサポートを担当するとともに、プロモーション、パートナー開拓・支援、プリセールス活動も行う。
ラインアップには、100ユーザーモデルと200ユーザーモデルが用意され、価格はそれぞれ65万5000円(税別)、81万円(同)。これらを超える大規模案件については、テンアートニが個別に対応するとしてる。販売目標は、3カ月で300台。
■ URL
センドメール株式会社
http://www.sendmail.com/jp/
株式会社CSK Winテクノロジ
http://www.cskwin.com/
株式会社テンアートニ
http://www.10art-ni.co.jp/
ニュースリリース
http://www.10art-ni.co.jp/news/press20061002.html
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( 石井 一志 )
2006/10/02 16:07
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