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SAP、オンデマンド型CRMソリューションを販売開始

「分離テナント型」ホスティングモデルを実現

ストラテジックソリューション営業本部長・三村真宗バイスプレジデント
 SAPジャパン株式会社は4月25日、同社のCRMソリューション「mySAP CRM」をオンデマンドアプリケーションとして提供する「SAP CRM On-Demand」を、国内の大手・中堅企業向けに販売開始したと発表した。同社初のオンデマンド型アプリケーション製品で、短時間でのCRMソリューション導入が可能になるとともに、Webベースでの柔軟な営業プロセス管理を実現する。

 「分離テナント型アーキテクチャ」によるホスティングモデルを採用した点が大きな特徴で、「このモデルでは、企業ごとに分離したハードウェア環境を提供した上で、親環境として各ハードウェアを統合管理するマスターシステムを用意した。これによって、従来のシングルテナント型とマルチテナント型の双方のメリットを併せ持つホスティングモデルを実現し、高可用性、低リスク、迅速な導入、最新機能への一括適用を可能にした」(ストラテジックソリューション営業本部長・三村真宗バイスプレジデント)という。


SAP CRM On-Demand SAP CRM On-Demandの特長 分散テナント型アーキテクチャのメリット

 また、mySAP CRMと共通のデータモデルおよびビジネスプロセスを利用しているため、導入企業がオンデマンド型ソフトウェア活用からインハウス型の自社運用へ移行する際も、ユーザーへの追加教育やデータの入れ替え作業などを行うことなくスムーズかつ低コストで移行することができる。

 三村バイスプレジデントは、「シンプルであり続けることが当社のオンデマンド型CRMの重要な製品戦略。複雑なCRMニーズに対してはインハウス型を提案し、他社のようなオンデマンド型CRMの恐竜的進化は絶対に避けたい」とその狙いを述べた。

 直感的な操作性を実現したユーザーインターフェイスも特徴で、今日の予定やタスクの一覧表示、分析レポートへのクイックアクセス、各データの登録画面へのアクセス、グループウェアとの同期化などの機能を用意し、利用画面のカスタマイズも可能となっている。


SAP CRM On-Demandソリューションロードマップ 直感的な操作性を実現するユーザー利用画面

 このほか、CRM導入企業から分析機能へのニーズが高いことに対応し、「SAP NetWeaver Business Intelligence」をバンドル。多彩なレポート機能と高度な分析機能を提供する。

 ライセンス価格は、月単位によるサブスクリプション契約で、標準ユーザーが月額8400円から、エンタープライズユーザーが月額1万4000円から。契約期間やユーザー数によって個別に価格対応する。サービス提供にあたっては、同社がソフトウェア開発および販売を担当し、アプリケーション運用はSAP Hosting、サーバー運用はIBMが担当する。

 販売ターゲットは大手・中堅企業の営業部門で、「企業規模としては500人以上、とくに高付加価値製品を扱うBtoBの営業部門にフォーカスして拡販展開していく。年内に10社への販売を目指す」(三村バイスプレジデント)としている。

 なお、今回リリースする製品では、主に顧客管理、商談管理、活動管理、販売分析などの営業支援(SFA)機能を提供し、今後四半期ごとにバージョンアップを行う計画。年内にはマーケティングおよびサービス分野の機能を順次追加していく予定。



URL
  SAPジャパン株式会社
  http://www.sap.com/japan/
  プレスリリース
  http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6151


( 唐沢 正和 )
2006/04/25 20:02

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