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CTCとCRCソリューションズが合併-新会社名は「伊藤忠テクノソリューションズ」


CTCの奥田陽一社長(左)とCRCソリューションズの杉山社長(右)
 伊藤忠テクノサイエンス株式会社(以下、CTC)と株式会社CRCソリューションズは5月23日、10月1日付で合併すると発表した。新会社の名称は「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社」。CTCを存続会社とし、CRCソリューションズは解散する。合併比率は、CRCソリューションズの株式1株に対し、CTCの株式0.31株を割り当てる。なお、CTCが保有するCRCソリューションズ株式については割当交付しない。新会社の代表者は奥田陽一氏(現CTC代表取締役社長)。資本金は217億6300万円。

 今回の合併について、CRCソリューションズ代表取締役 社長執行役員の杉山尋美氏は、「両社とも単独企業のままでも安定成長は可能であったが、もう一段の飛躍のため、統合により互いの強みを活かしていけると判断した。今回の合併は、両社にとって更なる飛躍のための第一歩と考えている」と説明。オープンシステムの販売・保守に強いCTCと、システム開発に強いCRCソリューションズが合併することによるシナジー効果が得られると判断したことが、両社の合併につながったとした。

 両社はともに伊藤忠商事の子会社。これまで事業内容が異なることから交流が少なかったが、「製品販売が中心だったCTCがシステムの保守運用にシフトしており、CRCソリューションズとしても合併効果が得られると判断した」(杉山氏)と説明。「5年前に比べると、両社の企業文化の差は大きく縮まっている。もちろん、まだ差は残っているので、人事交流を早急に行いたい」と述べた。

 新会社について、CTC代表取締役社長の奥田陽一氏は、「IT製品販売の割合が大きいことを強みとし、業界でトップ集団に入る会社にしたい。両社統合によるシナジー効果は、2007年後半には出てくるものと考えている。運用保守、SI(構築・開発)、IT製品販売の比率を、4:3:5になるようにしたい」と説明。製品販売をきっかけに保守ビジネス、およびデータセンタービジネスにつなげるモデルにしていく考えを示した。

 合併後の事業規模について奥田氏は、「売上規模は約3000億円、純利益は約140億円」と説明。この数値は両社の売上・純利益を単純に合算したものであり、「合併効果による上積みを目指す」(奥田氏)とした。


CTC代表取締役社長の奥田陽一氏 CRCソリューションズ代表取締役 社長執行役員の杉山尋美氏


URL
  伊藤忠テクノサイエンス株式会社
  http://www.ctc-g.co.jp/
  株式会社CRCソリューションズ
  http://www.crc.co.jp/
  プレスリリース(PDF)
  http://rose.ctc-g.co.jp/ir/pdf/060523gappei.pdf


( 福浦 一広 )
2006/05/23 19:55

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