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PLM 2.0を進めるダッソー、「共通メディア“3D”でコミュニケーション促進を目指す」


仏Dassault Systemes グローバル・フィールド・マーケティング担当バイス・プレジデント、ティエリー・コレット氏

バーチャル製品設計ソフト「CATIA」の画面イメージ
 ダッソー・システムズ株式会社(以下、ダッソー)は4月8日、記者説明会を開催。同社が進めている、製品をバーチャルに体験可能な3D環境をオンラインで実現するフレームワーク「PLM 2.0」と、それを実現する新しいプラットフォーム「V6」について説明した。

 まず、日本との関係について、仏Dassault Systemes グローバル・フィールド・マーケティング担当のバイス・プレジデントであるティエリー・コレット氏は、「日本には“デジタルものづくり”という言葉があるように、ものを作るということに関しては世界でもナンバーワンであると認識しているし、当社でも日本の市場を非常に重視している。日本の大手製造業との付き合いは非常に長いものであり、ニーズにあわせたカスタマイズにも対応してきた」とコメント。トヨタやホンダをはじめとする日本の大手企業に採用されている実績を強調した。

 さらに、2008年の1月に発表したPLM 2.0について、「PLM 2.0のコンセプトはPLM Online for All、つまりすべての人が3Dという共通のメディアによってコミュニケーションを促進できるようになること」と語り、これまでとはまったく新しいコンセプトであるとしている。

 このようにコレット氏が語ったコンセプトの“for All”が指すのは、これまでのように設計者や開発者だけではない。同社の製品を含めて既存の3D CADの環境は、設計者や開発者のみが利用する特殊なものだというのが一般的な認識であった。しかしPLM 2.0では、設計、製造、テストにかかわる人だけではなく、これらの製品を購入して利用する一般の消費者も含めて、3Dによる製品の想像、創造、共有、体験をできるようにすることを目的としている。つまり、限られた専門家のみならず、消費者の要望やアイデアも、3Dという共通メディアによって共有できるようにしよう、ということである。

 また、“Online”は、PLM 2.0を実現するための共通のプラットフォーム、V6が、ネットワークベースで多くの人とのコラボレーションを実現することを意味しているという。

 ダッソーはこうしたコンセプトを実現させるため、5月中旬以降に、V6プラットフォームでバーチャル製品設計「CATIA」、バーチャル・マニュファクチャリング「DELMIA」、コラボレーティブ・ライフサイクル・マネジメント「SIMULIA」、バーチャルテスト「ENOVIA」といったソフトウェアの新製品ラインを順次リリースしていく予定だ。



URL
  ダッソー・システムズ株式会社
  http://www.3ds.com/jp/


( 北原 静香 )
2008/04/08 17:30

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