グーグル、GoogleマップのAPIサービス有償版の国内提供開始


エンタープライズセールスマネージャーの大須賀利一氏

 グーグル株式会社は5月18日、企業向け地図情報の提供サービス「Google Maps API Premier」を国内で本格展開すると発表した。

 Google Maps APIは、JavaScriptを使いGoogleマップを自社のWebサイトに埋め込める無償の地図APIサービス。今回発表されたGoogle Maps API Premierは、通信量の多いWebサイトなどに対応した有料の地図APIサービス。欧米ですでに展開していたものだが、日本国内での本格的な販売活動を同日より開始した。

 同社エンタープライズセールスマネージャーの大須賀利一氏は、「デジタル地図の市場は年平均で11%と2ケタの成長となっている。利用方法としては、不動産や飲食店などでの拠点案内のほか、公共サービスでの経路案内、流通・運輸での車両トラッキングなどさまざま。特に、APIでの利用の流れが拡大しており、Google Maps API Premierへの問い合わせも増えている」と、Googleマップと各社のWebサイトをマッシュアップした利用への関心が高まっていると説明。

 Google Maps API Premierの特長について、「通信量の制限はあるものの、機能面では無償版と有償版では大きな違いはない。異なるのは、サポートと利用方法」(大須賀氏)と説明。サポート面では、SLAの保証のほか、テクニカルサポート(英語のみ)、httpsやSSLでの利用に対応。利用方法では、広告表示が可能になるほか、イントラネットでの利用、有料サイト内での利用、独自アプリケーションでの利用など、商用ニーズに対応しているのが大きな違いとなっている。


デジタル地図市場の動向Google Maps API Premierの特長無償版と有償版の違い

 価格は、年額2500ドルから。通信量や利用方法によって価格は異なる。

 また、国内販売にあたり、ゼンリンデータコムと販売パートナー契約を締結したことも発表。ゼンリンデータコム経由でGoogle Maps API Premierの販売も行われる。



(福浦 一広)

2009/5/18 12:00