インフォテリア、ブログ感覚でiPhone向けコンテンツが作成できる「Handbook」

オフラインでも利用可能なダウンロード機能も用意

Handbookの仕組み
Handbook Studioの画面。ブログを書く感覚で手軽にコンテンツを作成できる

 インフォテリア株式会社は6月2日、iPhone/iPod touch用のコンテンツの作成・配信・閲覧サービス「Handbook」を発表した。同日より提供を開始する。

 今回発表されたHandbookは、iPhone/iPod touch向けに電子ハンドブック機能を提供するサービス。コンテンツの作成・配信用の「Handbook Studio」と、コンテンツの閲覧用のiPhoneアプリケーション「Handbookアプリ」で構成される。

 特長は、ブログを書く要領でiPhone向けコンテンツが作成できる点。同社執行役員 スマートソフトウェアビジネス部 部長の穴沢悦子氏は、「Handbook Studio上で直接コンテンツを入力したり、必要な画像を挿入したりと、ブログを作る感覚で利用可能。iPhoneやHTMLなどの専門知識は不要」と、シンプルな操作性を強調。

 閲覧用のHandbookアプリからは、タップ操作で手軽に閲覧可能。画像表示のほか、動画再生にも対応するなど、さまざまな形のコンテンツを閲覧することが可能。コンテンツには、キーコードを利用してアクセスする仕組みを採用。企業内での利用といったクローズドなコンテンツ配信に対応している。また、クイズや試験といったコンテンツも配信可能で、結果をサーバーに保存することも可能。そのほか、ダウンロード機能も用意されているので、オフラインでもコンテンツを閲覧することができる。なお、Handbookアプリは現在、App Storeへの登録申請中で、近日中にApp Storeから無償でダウンロード可能になる予定。


Handbookアプリの画面。画像や動画などを含めたコンテンツに対応クイズ形式のコンテンツも作成可能。画面は画像を使った選択式の問題コンテンツはダウンロードすることでオフラインでも閲覧可能

 Handbookの開発にあたって、札幌医科大学との共同研究成果を活用。札幌医科大学 保健医療学部 基礎臨床医学講座 准教授 医学博士の三谷正信氏は、「札幌医科大学では、高大連携教育を行っているが、高校生が大学に入学した際、イメージしていたものとのギャップが生まれるという問題が起きている。これを改善するために、携帯端末を利用したeラーニングで高校生にプレ教育を実施している。また、大学生に対しても、基礎学習用途で利用している」と、教育機関での利用例を紹介した。

 価格は、SaaSモデルで利用する場合、500MBごとに月額利用料が2万1000円(年間利用の場合は21万円)。またVMwareに対応したバーチャルアプライアンスによるサイトライセンスでの提供も行われる。

代表取締役社長の平野洋一郎氏

 同社代表取締役社長の平野洋一郎氏は、「スマートフォンの国内市場は、2008年は対前年で68%増と成長している市場。今回のHandbookは、インフォテリアが進めるネットサービス事業の新サービスであり、iPhoneというグローバル共通のプラットフォームであることから世界市場にも展開可能なサービス。今回、日本語版を発表したが、今後英語版や中国語版などを提供し、ビジネスフィールドを拡大していきたい」と述べた。



(福浦 一広)

2009/6/2 13:14