日本HP、“テストすべきプロトコル”を提示する負荷テストツール新版


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は7月13日、アプリケーション開発における負荷テストを自動化するツール新版「HP LoadRunner software 9.5(以下、LoadRunner 9.5)」を発表した。8月1日から出荷開始する。

 LoadRunnerは、数十から数万もの仮想ユーザーを作り出し、テスト対象アプリケーションに疑似的なユーザーアクセスを発生させる自動負荷テストツール。ユーザーがアクセスしたときの詳細データを収集し、その動作を分析することで、システムの性能問題の原因を明らかにする。

 新版では、自動負荷テストを行うために、どのプロトコルを使えばよいかアドバイスする新機能「プロトコルアドバイザ」を搭載。テスト対象アプリケーションのビジネスプロセスを分析し、どのプロトコルのテストを行うべきかを提示してくれる。可能性のあるプロトコルが複数ある場合は、優先度の高いプロトコルから表示されるので、判断に余計な時間を割くことなく迅速にテストが行えるという。

 また、アドビのストリーミング動画配信用プロトコル「RTMP(Real Time Messaging Protocol)」をテスト対象としてサポート。Flash Playerへのビデオストリーミングやリアルタイムデータプッシュなどに関する負荷テストを可能にした。

 さらにLoadRunner 9.5の分析機能「LoadRunnerアナリシス」のAPIを公開したほか、米Shunra製品との連携で、WAN環境をエミュレーションする機能を備えた。「WANエミュレーション」機能では、代表的なWAN環境のパフォーマンスがあらかじめパラメータ化されており、その条件設定を使って自動負荷テストを実施できる。ユーザーが使用するWAN環境に合わせて設定変更することも可能なため、より実環境に近い負荷状況を生成可能という。

 最小構成価格は、789万6000円。




(川島 弘之)

2009/7/13 13:36