SonicWALL、UTMの一元管理を実現するアプライアンス「UMA EM5000」


UMA EM5000
管理画面のイメージ。現状、日本語化の予定はないとのこと

 米SonicWALL 日本支社は12月8日、自社製品の一元管理を行うアプライアンス「SonicWALL E-Class Universal Management Appliance EM5000」(以下、UMA EM5000)を発表した。同日より、日本国内での提供を開始する。

 UMA EM5000は、SonicWALL製のUTMやSSL-VPNアプライアンスを統合管理できるアプライアンスサーバー。IAベースのサーバーに、OSとデータベース(MySQL)、管理ソフトウェアをプリインストールし、ソフトウェアとハードウェアを最適化して提供する。管理ソフトウェアは、以前より提供している「Global Management System(GMS) 5.1」を利用するため、機能面ではこれまでと差異はないが、ハードウェアとソフトウェアが一括して提供されることによる、迅速な導入と管理性の向上が図れるとした。

 具体的な管理機能としては、ポリシーの適用やファームウェアのアップデート、ライセンス管理、レポートの出力といった機能を搭載する。単体では、最大1000ノードのUTM/SSL-VPNアプライアンス、15000 Syslogイベント/分の管理に対応可能な能力を持つほか、クラスタ構成によって大規模ネットワーク環境にも対応でき、管理工数の削減やレポーティング機能によるネットワークの可視化などを実現する。また、別途IPsec VPNを用いて拠点間を接続すれば、複数拠点にまたがった統合管理も行えるとのこと。

 SonicWALLでは、こうした特性を生かして、国内ではまだ採用例がないマネージドサービスプロバイダ(MSP)市場にも、UMA EM5000とUTMアプライアンスなどを訴求したい考え。日本支社代表のマイク小池氏は、「MSPは、当社が狙う3つの成長分野の1つ。米国では20%のビジネスがMSPから生まれており、日本でもそうしたビジネスが生まれてくるだろう。積極的に展開した」と述べ、期待を表明した。

 価格は、10ノード分のライセンスと初年度保守費用がバンドルされた最小構成で、134万4000円(税別)から。管理するノードを増やしたい場合には、別途GMSの追加ライセンスを購入する必要がある。

UMA EM5000の設置例。自身はVPN機能を持たないため、遠隔地との通信には別途VPN機能を持ったアプライアンスなどが必要になるMSPでの設置例



(石井 一志)

2009/12/8 16:30