日立電サ、多数の監視IPカメラ向け「映像集中管理システム」


システムイメージ

 日立電子サービス株式会社(以下、日立電サ)は1月28日、効率的な監視業務を可能にする「IPカメラ版映像集中管理システム」を発表した。29日より提供する。

 同システムはIPカメラ、映像蓄積サーバー、保管サーバー、オペレーターPCなどで構成されるIPカメラシステムの高精細画像をモニタリング、蓄積、検索、閲覧できるシステム。多数の監視カメラが必要な企業を対象にした製品で、特にデータセンターや金融機関をターゲットにしている。

 個別制御が可能なIPカメラの特徴を生かし、1)「イベント優先ライブ表示」や「クイック検索」など独自の新機能、2)金融機関で培った「自動集中バックアップ」や「障害検知」などの高信頼機能を備えるのが特長。

 具体的には、人物の動きやセンサー検知などのイベントが発生した際、最大8つの表示エリアに1つのライブ映像を表示し、表示枠をフラッシュして監視者に通知。イベント映像の見落としを少なくできるという。イベント発生時点の映像のクイック検索も可能なので、より少人数でも監視業務が可能だとしている。

イベント優先ライブ表示のイメージ

 監視エリアの地図や平面図上にカメラアイコンを表示してマップ化することも可能。カメラの位置を正確に把握しながら、監視映像を確認できる。カメラマップでは、敷地・建屋・フロアといった位置の絞り込みにも対応するという。

カメラマップイメージ

 映像データは、センター集中管理と長期保存が可能。録画データを日次で自動的に集中バックアップし、大容量ストレージで長期保存できるほか、警察などの捜査機関へ録画データを一括して提供できる。

 ハードウェア自体の故障に対しては、IPカメラ・映像蓄積サーバー・保管サーバーの稼働監視が可能。録画停止検知やバックアップ処理の成否など、動作異常を監視する機能も備えている。

 各種カメラに対応。100万画素を超えるカメラや旋回ズーム(パン・チルト・ズーム)機能を備えたカメラ、暗視カメラ、屋外用カメラなどシーンに合わせて選択できる。同社の物理セキュリティマネジメントシステム「Webvisor」のラインアップの1つとして、入退室管理などの機能とも連携可能。

 価格は、IPカメラ×10台、映像蓄積・保管サーバー×1台、管理PC×1台の構成で、250万円から(工事費別)。日立電サでは今後3年間で15億円の売り上げを目指す。


(川島 弘之)

2010/1/28 15:29