テクネット、ネオジャパンのグループウェア「desknet's」のサポートサービスを開始


ネオジャパン 取締役 プロダクト事業本部の大神田守氏
テクネット 代表取締役社長の須田騎一朗氏
オンサイトサービスの料金例

 株式会社ネオジャパンと株式会社テクネットは2月16日、ネオジャパンのグループウェア「desknet's」のサポートで協業すると発表した。これに伴いテクネットは、desknet'sの導入・運用支援サービスを同日より開始する。

 desknet'sは、国内で236万ユーザー(2009年9月)の導入実績を持つグループウェア。現状、ネオジャパンでは電話とメールでサポートサービス(desknet'sでは1年目無償、2年目以降有償)を提供しており、月間1000件程度の問い合わせに、なるべく即応する体制を社内に持っている。しかし、トラブルの原因究明時に、ファイルのやりとりや追加情報の聞き取りがどうしても必要になってしまうケースが多く、解決までに時間がかかったり、ユーザー企業側にIT管理者がおらず、対応が難しかったりするケースが見られるという。

 また、「バックアップや、ユーザーが増えた時のサーバー増強をどうすればいいのか、他製品とどう連携すればいいのか、といった当社製品以外の領域についてのお問い合わせが増えてきた」(ネオジャパン 取締役 プロダクト事業本部の大神田守氏)とのこと。このような導入・運用コンサルティングに近い部分については、ネオジャパン側でもなかなか対応しづらく、こうしたところを補うパートナーとして、テクネットとの協業に至った。

 導入・運用支援サービスを開始するテクネットは、中堅・中小企業を対象にサポートサービスを提供している企業で、すでに、「desknet'sを新規導入されるお客さま、実際に利用されていてセキュリティレベルを上げたい、といったお客さまに何度も対応してきた」(テクネット 代表取締役社長の須田騎一朗氏)実績を持つ。これまでは個別に対応をしてきたが、今回の協業を受けてわかりやすくメニュー化し、さらにサポートの提供を進めるとした。

 具体的には、インストール、利用前の各種設定、ハードウェアの整備といった導入時の作業から、導入後の運用サポートまで、広範囲にわたったオンサイトサービスをメニュー化した。運用サポートにおいては、desknet'sにアクセスできない、メールが受信できないといったトラブル対応、データバックアップ/リストアなどを行うほか、ネオジャパンの豊富な事例をもとに、利用促進、業務効率の向上支援も提供する。

 サービスを受けるにあたっては、サービスの利用権にあたる「ポイント(1ポイントが約1000円)」を前払いで購入する仕組みで、対応項目ごとに基本作業時間が設定されており、それを超えた場合は、作業ごとに規定の延長ポイントを支払う。必要ポイントと基本作業時間の例は、desknet'sのインストールが10ポイント(1時間)、インストール後の初期設定が40ポイント(3時間)、各種機能説明および設定が40ポイント(3時間)、チューニング作業が24ポイント(1時間)、利用の活性化が24ポイント(1時間)など。延長ポイントは、1時間あたり10~12ポイントとなっている。

 なおネオジャパンでは、Webサイトなどでテクネットのサービスを案内し、ユーザーの活用をより促進したい考えで、大神田氏は「製品をしっかり活用し、お客さまの業務に役立てていただきたい、というのが当社の本意。製品でおかしいということは責任を持って解決するが、それ以外のところでテクネットが強力に支援してくれるのではないか」と、期待を表明。

 それに対して須田社長は、「desknet'sは誰かが販売・導入したはずだが、お客さまが、販売店に聞いてもわからない、聞き方がわからない、あるいはQ&Aを見てもわからない、ということで、覚えているだけでも数十件、当社が対応してきた。中小企業のお客さまは、IT管理に関する社内的な機能が足りていないために困っているケースが多いが、当社を利用して補完していただきたい」と意気込みを述べている。テクネットでは、このサービスをきっかけに、ほかのIT関連サービスについてもあわせて受注したいとしており、年間5000万~1億円の売り上げを見込む。


(石井 一志)

2010/2/16 16:15