日本HP、デスクトップワークステーションのエントリー機「Z200 Workstation」

新世代インテルアーキテクチャの採用でコストパフォーマンスを向上

HP Z200 Workstation
HP Z200 Workstationの内部

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は2月19日、デスクトップワークステーション「HP Z Workstationシリーズ」のエントリーモデルとして、「HP Z200 Workstation」を発表した。同日より販売が開始される。

 HP Z200 Workstationは、インテルの最新CPUと3450 Expressチップセットを搭載した、デスクトップワークステーションのエントリーモデル。新世代のインテルアーキテクチャを採用することで、高度なパフォーマンスと信頼性を実装し、優れた拡張性を備えながら、これまで以上のコストパフォーマンスを実現している。

 Core 2 Duoを搭載する現行機種「HP xw4600 Workstation」の後継機種となり、CPUにはデュアルコアのCore i3/i5およびクアッドコアXeonを用意。統合メモリコントローラによって、CPUとI/O間のポイントトゥポイント接続を実現し、さらなるパフォーマンスアップを図っている。また、Core i3/i5では、統合グラフィックスコントローラをCPU内に搭載するほか、NVIDIA Quadro FX1800を始めとする高性能グラフィックスカードも搭載可能で、グラフィック性能も向上している。

 これらの高度なパフォーマンスを可能にしながら、音圧レベルはエントリー構成(SATA HDDおよび2Dグラフィックス)でアイドル時、動作時ともに20dBAを実現。従来機種と比べて、さらに静音性能を高めている。環境面にも配慮しており、89%電源効率の電源を採用し、80 PLUS SILVERに適応するとともに、現行機種と同様にHP WattSaverテクノロジーを搭載し、米国EPEAT Goldも取得した。ENERGY STAR v5構成も可能となっている。

 拡張性では、高速DDR3メモリ(最大1333MHz)を、最大16GBまで増設可能。また、高速データ転送が可能なPCI Express 2.0を始めとした7つのI/Oスロットと、3つの専用HDDベイを搭載。Blu-rayドライブにも対応しているため、大容量のグラフィックデータも容易に受け渡しを行うことができる。

 OSには、Windows 7 Professional(32ビット/64ビット)に加え、Windows XP Professional(Windows 7 Professional ダウングレード、32ビット/64ビット)を選択できるほか、Linuxのインストールキットも用意しており、企業のニーズに合わせて最適なOSを利用できる。また、HP独自ソフトウェアとして、コラボレーションソフトウェア「HP SkyRoom」、チューニングツール「HP Performance Adviser」を搭載する。

 価格は、最小構成で12万225円から。販売ターゲットは、エントリーCADやデジタルコンテンツクリエイション(DCC)、教育現場、PCパワーユーザー、OEM組み込み用途などで、ローコストかつパフォーマンスの高いワークステーションのニーズに対応する。同社では、「長引く不況の影響で、製造業の業績が落ち込み、ワークステーション市場も低迷しているが、昨年末あたりから受注状況は上向いてきており、買い控えの反動で今年は需要が増加すると見ている。今回のエントリーモデルの投入によって、より一層の需要喚起を促したい」考えだ。


(唐沢 正和)

2010/2/19 11:00