米SonicWALLがUTM向けOSをアップグレード、スパム対策機能の統合を可能に
米SonicWALL 日本支社は2月24日、自社のUTMアプライアンス向けOSの新版「SonicOS 5.5」を同日より提供すると発表した。迷惑メール(スパム)対策機能の追加、ネットワーク機能の強化などが行われている。
SonicOSは、SonicWALLのUTMアプライアンス「SonicWALLシリーズ」で利用されているOS。新版では、スパム対策機能「SonicWALL Comprehensive Anti-Spam Service(CASS)」を搭載したことが大きな強化点で、IPアドレスのレピュテーションを活用する「Advanced Reputation Management(ARM)」、クラウドを活用してスパムメールをブロックする「Advanced Content Management(ACM)」といった機能を利用できる。
また危険なメールの判定についても、「確実なスパム」「スパムの可能性大」「確実なフィッシング」「フィッシングの可能性大」「確実なウイルス」「ウイルスの可能性大」の6段階に振り分けでき、企業のポリシーに応じた柔軟な運用が可能。ウイルスに感染したSMTPベースのメールを検知し、管理者の設定に従って処理する「SonicWALL GRID Anti-Virus」機能も利用できる。
さらに新版では、「NSA E-Classシリーズ」において、アクティブ/アクティブUTM機能が追加された。これによって、アプライアンスの冗長構成時に、待機系のアプライアンスにデータ処理を負荷分散し、パフォーマンスを向上させることできる。また同シリーズ最上位の「NSA E7500」では、アプライアンスのダウンタイム時でも通信を継続させる「Fail-to-Wire」機能も搭載した。
加えて、WANポートを従来の倍となる最大4つまで設定可能にしたほか、インバウンド、アウトバウンドでそれぞれ異なるルートを取るトラフィックのサポート、シングルサインオン機能の拡張性向上といった強化も行われている。
SonicOS 5.5は、保守契約を締結中のユーザーは無償で入手可能。ただしスパム対策機能については、別途ライセンスを購入する必要がある。
2010/2/24 14:26