ネオジャパン、Silverlightベースの文書共有コミュニティサイト「Libura.com」

1GBまで無償で利用可能、PR・技術資料公開なども

ライブラのトップページ

 株式会社ネオジャパンは3月8日、Webサイト上でドキュメントの閲覧・共有を行えるサービス「Libura.com」(以下、ライブラ)のベータ提供を、同日より開始すると発表した。PDFやMicrosoft Office文書、画像などをアップロードし、Webブラウザを用いて閲覧できるほか、元のファイルのダウンロードも可能。企業内個人を主な対象として想定しており、アカウントを取得すれば、1GBまでの容量を無償で利用できる。

 ライブラは、ドキュメントの閲覧と共有を手軽に行えるオンラインサービス。Silverlightを用いた多機能なビューアーを内蔵しており、Adobe ReaderやExcelなどのアプリケーションがなくとも、登録されたファイルを閲覧できる。表示形式は、スライド型、ブック型のほか、縦に連なって見えるリスト型、画面にサムネイルを表示するグリッド型といった表示形式に対応。表示されるページに対して、吹き出しをつけてコメントを書く、付せんを張る、線を引く、外部リンクを設定するといった、飾り付け機能も備えており、多人数でのコミュニケーションツールとしても利用できる。

 アップロードは、Webブラウザを用いる方法と、専用のWindowsアプリケーションを利用する方法の2種類を用意。アップロードしたドキュメントは、閲覧者を制限しないことも、自分のみ閲覧できるようにすることも可能なほか、特定のユーザーでグループを作り、メンバーを限定して公開する設定も行える。また、Word/Excel/PowerPointファイル、PDF、EPS、JPEG/BMP/GIFなどのイメージファイル、テキストファイルなどをアップロードでき、複数のファイルを1つのドキュメントとして公開する機能、アップロードしたオリジナルファイルのダウンロードを許可する機能も備えた。

ライブラの概要WebブラウザないしはWindows用アプリケーションで容易にアップロード可能ライブラで取り扱えるファイルとアップロードの制限
アップロードしたドキュメントには、自由に飾り付けできる特定のユーザーにのみ公開するグループ機能も備えるグループを作る場合は、参加させたいユーザーをメールで招待する。メールアドレスはCSVからのインポートも可能だ

 ネオジャパンの代表取締役社長、齋藤晶議氏は、「当社のdesknet'sのようなグループウェアには文書管理機能が付いているが、活用しきれていないことも多く、手軽に使える機能が必要ではないかと考えた。さらに、企業内で利用されるグループウェアと異なり、インターネット経由で取引先や顧客などとも共有ができるので、企業を超えたコラボレーションにも利用できる」と、ライブラの価値を説明した。

 また、登録されたドキュメントはブログパーツとして容易に公開できる仕組みも導入されており、「ライブラと気付かないうちに、ユーザーが便利に使っている、といったようにもなるのではないか。普及のためには、こういった仕掛けも必要だろう」(齋藤社長)とした。もちろん、ブログパーツをガジェットとして取り込めるdesknet'sの機能を利用して、画面に張り付けることも可能で、今後はdesknet'sからファイルの取り込みを行えるようにするなど、両者の連携を強化する予定もあるとのこと。

iPhoneをはじめ、携帯電話からの閲覧にも対応する

 なお、Silverlightを利用しているため、これをサポートする多くのPC環境での利用が可能で、「Flashベースのアプリケーションと比べて、圧倒的な高速を実現している」(齋藤社長)点も特徴。アップロードや文書の削除はできないものの、iPhoneや、Flash liteに対応する携帯電話(docomoはVer3.1以降、ソフトバンクモバイルはVer2.1以降)からのFlashビューアを利用した閲覧などに対応しており、幅広いプラットフォームから利用できる。

 「関係者とのファイル共有以外に、当社のようなメーカーがカタログなどのPR資料を掲載したり、マニュアルなどの技術資料を公開したり、出版社が書籍を公開したりといった、多くの利用法が考えられる。現在はまだ課金体系を具体的に考えていないが、広告やダウンロード販売、オンデマンド印刷などにつなげていけるのではないか。ビジネスユーザーにも便利に活用していただきたい」(齋藤社長)。


(石井 一志)

2010/3/8 11:00