「iPad効果あっても、企業のタッチ入力採用は限定的」―米Gartner予測
米Gartnerは4月7日(米国時間)、「iPad」の登場などで脚光を浴びているタッチ画面入力について、企業への影響は当面、限定的であるとする調査結果を発表した。2015年時点で、企業の新規PCのタッチ対応率は1ケタと予想。入力作業の多さ、慣れやアプリケーションなどの問題から採用は進まないとみている。
同社によると、タッチ画面入力自体は約20年前からあるが、iPadの発売やタッチ対応スマートフォンの影響で関心が高まっており、PCにも拡大の兆しがあるという。現在、タッチPCを現在使用しているユーザーは、スマートフォンでタッチに慣れた一部のコンシューマーユーザーだが、価格が下がれば、学校など教育現場での導入も進むと予想している。
同社の推計では、15歳以下のユーザー向けの新規PCに占めるタッチ対応機種の比率は、2009年の2%以下から、2015年には50%以上になる見込み。しかし、企業では、入力作業が多いという特性に加え、マウスとキーボードという入力手法への慣れが障害になり、受け入れはなかなか進まないと予想。2015年で10%未満とみている。
ただ、法人分野で現在タッチ対応PCの利用が進んでいる現場作業や警察などの業種では、端末の価格下落や、アプリケーションの洗練などで採用が加速するとみられ、企業全体でも、従業員が自己所有のタッチ対応PCを職場に持ち込むようになり、最終的には企業はタッチ対応PCを受け入れるだろうとみている。
2010/4/8 09:00