モーフ・ラボ、管理者用GUIを搭載したクラウド構築・管理自動化製品の新版
株式会社モーフ・ラボは5月11日、クラウド環境の構築・管理を自動化するアプライアンス「mCloud シリーズ」の新版、「mCloud Controller 2.1」を12日から販売開始すると発表した。
mCloud Controllerは、パブリック/プライベートの両クラウド環境において、構築や運用・管理を自動化するためのアプライアンス製品。Amazon Web Service(AWS)などのクラウド環境に対し、GUIを用いて容易に環境を構築可能で、サーバー間のルーティング、バックアップ、データベースの設定などについても、自動で設定してくれるため、構築時の手間を大幅に削減できる。
代表取締役社長の金野諭氏 |
代表取締役社長の金野諭氏は、「IaaSで仮想マシンが提供されても、ルーティングはされていないし、バックアップやリカバリの仕組み、クラスタリングなどのデータベース設定、モニタリング、障害時の修復の仕組みも自分たちで作らないといけない」という点を指摘。「サービスによっては、部分部分は提供されているものもあるが、すべてを統括して提供しているところはない」と述べ、自社製品の強みを強調した。
新版では、管理者用GUIを新たに提供。ユーザー管理、レポート、開発者画面、各種テンプレートや仮想マシンの設定管理など、クラウド管理に必要な操作を、管理者用GUIからすべて行えるようにした。また、数千の仮想マシンであっても一元的に管理できる「高密度システムビュー」を搭載。クラウド環境を全体からふかんするのみならず、サーバー単位、CPU/メモリなどのリソース単位までドリルダウンして確認できるようにしている。
加えて、HA構成が標準サポートとなったことで、煩雑な設定を行わずにクラウド管理者がHA環境を用意できるようにしたほか、仮想マシン自動修復機能を搭載し、迅速なシステム復旧をサポートした。
なお、基本構成では100VMまでの管理に対応し、それを超える分については従量課金で対応可能。金野氏によれば、現在、10社以上の企業が技術検証を行っており、その中には、2010年夏以降にサービスを提供予定の企業もあるとのこと。モーフ・ラボでは、当初は大規模環境を主な対象として販売を進め、3年間で20億円の売り上げを見込んでいる。
管理者用GUIのイメージ | mCloud Controllerのビジネスモデル |
2010/5/11 16:00