米Citrix、「XenServer 5.6」発表~エントリー向け「Advanced Edition」追加
米Citrixは5月13日(米国時間)、サーバー仮想化プラットフォームの最新版「XenServer 5.6」を発表した。高可用性や管理機能などが安価に利用できるエントリー向けの「Advanced Edition」を新たに加えた。顧客の多様なニーズに応える。5 月28日提供を開始する。
最新版では性能と拡張性を強化し、管理機能を拡充した。無償版では、ホストあたり最大256GBのRAM、64個の論理プロセッサに対応、シングルルートI/O仮想化(SR-IOV)をサポート。ネットワーク機能を加速する。
有償版では、ダイナミックメモリ管理を追加した。また、ホストの電源管理を強化、仮想マシンを統合してホストの台数を削減できるようになった。このほか、自動ワークロードバランシング、「StorageLink」を利用したストレージとの統合、災害や支障時の復旧プロセスを自動化する「StorageLink SiteRecovery」などを特徴とする。
Citrixは2009年にXenServerを無償化して、有償版として「Enterprise Edition」と「Platinum Edition」を販売してきた。追加したAdvanced Editionは、無償版の全機能に、高可用性、メモリ最適化、レポートなどの機能が加わったもので、管理機能を安価に利用したいユーザー向けという。
Citrixによると、XenServerは現在約4万5000社のデータセンターに導入され、Fortune 500企業の45%に利用されているという。また、昨年の無償化で市場シェアが倍増し、2010年末には18%に達する見込みとしている。
価格(サーバー1台あたり)は、Advanced Editionが1000ドルから。Enterprise Editionが2500ドルから。Platinum Editionが5000ドルから。Advanced Editionは、クラウドサービスプロバイダー向けの月額30ドルのサブスクリプションも提供する。
2010/5/14 09:34