メモリに関しては、Windows Server 2008と同じく最小512MB、推奨2GB以上だ。しかし、ゲストOSを複数動かすことを考えれば、最低でも4GBはほしい。あとは、いくつゲストOSを動かすかによって、メモリ容量も変わってくるだろう。ハードウェアにより、搭載できる最大メモリ容量が異なるため、もし最大限メモリを搭載するときは、こういった項目もチェックしよう。
Hyper-Vを利用するには、まずペアレントOSとしてWindows Server 2008 x64(64ビット版)をインストールする必要がある。x86(32ビット)版では、Hyper-Vは動作しないので注意が必要だ。ペアレントOSのWindows Server 2008は、フルインストールでもServer CoreでもどちらでもOK。
Windows Server 2008のインストールが終わったら、次はHyper-Vをインストールする。注意が必要なのは、Windows Server 2008のDVDに入っているHyper-Vはベータ版であるという点。RTM版のHyper-Vは、Windows Updateで[推奨]で表示されている更新モジュール「KB950050」をインストールするか、マイクロソフトのWebサイトからダウンロードしてインストールする。Windows Updateを使う方が確実なので、そちらからインストールしよう。
なお、フルインストールのWindows Server 2008をペアレントOSとしてインストールした場合、余分なアプリケーションやドライバを入れないようにしよう。
実は、テスト環境(P35マザーボード、Intel Core 2 Quad、8GBメモリ、500GB HDD)にWindows Vistaの64ビット版のグラフィックドライバをインストールしたら、Windows Server 2008の再起動、ログインなどが急に遅くなった。また、いくつかのレポートをみると、ペアレントOSにインストールした常駐型ソフトが、4GBあたりのメモリ空間を使用しているため、Hyper-Vがきちんと動作せず、ブルースクリーンが表示されることもあるようだ。ペアレントOSにいろいろなアプリケーションやドライバをインストールしたり、動かしたりするとHyper-V環境ではトラブルになりやすいので、標準状態で使用することが好ましい。
Windows Server 2008には、インストールメディアに統合サービスが入っているがベータ版なので、やはり最新版の統合サービスをインストールする必要がある。
Windows Server 2003やWindows 2000、Windows Vista、Windows XPなどもレガシーモードでインストールされるために、統合サービスをインストールする必要がある。なお、統合サービスをインストールするためには、各OSでSPが当たっている必要があるので注意が必要だ。