日立ソフト、周辺デバイスからの持ち出し対策を強化した「秘文」新版


 日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(以下、日立ソフト)は5月7日、持ち出しセキュリティを強化した情報漏えい防止ソリューションの新版「秘文Ver.9.0」を発表した。6月30日から販売開始する。

 秘文は、情報の持ち出しを制御する「コントロール」、守るべき情報を暗号化する「保護」、セキュリティ運用情報を監視する「マネジメント」の3つの領域で情報漏えいを防止する製品。秘文Ver.9.0では、「コントロール」で機能強化と新製品、「保護」で新製品を追加した。

 「コントロール」の強化では、USBメモリや外付けHDDといった周辺デバイスからの情報持ち出しを制御する「秘文AE Information Fortress(以下、秘文AE IF)」において、持ち出し制御対象範囲を拡大。IrDAやBluetoothなどのワイヤレス通信によるデータ転送、USBポートやCOMポートなどに接続するケーブルによるデータ転送など、さまざまなデバイス利用によるファイルの不正持ち出しを禁止できるようにした。

 同時に、組織で許可されたUSBメモリにしかファイルを持ち出せなくするため、デバイスの個体識別制御もサポート。私物USBメモリからの情報漏えいやウイルス感染を防止し、セキュリティポリシーを徹底させることが可能になる。

 「コントロール」の新製品としては、コンテンツ単位での持ち出し制御を実現する「秘文AE ContentsFilter(以下、秘文AE CF)」をリリース。秘文AE IFで周辺デバイスへの持ち出しを禁止している環境に新製品を導入すると、事前に上長が承認したコンテンツのみ持ち出しを許可する運用も可能になる。これにより、厳密な運用が可能になるほか、持ち出しのたびに上長に許可を得る必要がなくなるため、運用負荷の低減も見込めるという。

 「保護」の新製品としては、光ディスクへの書き込みを暗号化する「秘文AE Optical Disc Encryption(以下、秘文AE ODE)」をリリース。CD/DVD/BDなどのメディアへの書き込みを暗号化し、書き込んだファイル名をログとして取得することも可能になる。

 新製品の価格は、秘文AE CFが3150円/クライアントPC、秘文AE ODEが4200円/クライアントPC。日立ソフトでは、秘文Ver.9.0について、2009年度に100万ライセンスの導入を目標としている。




(川島 弘之)

2009/5/7 11:56