日本ラッド、F5製のファイルストレージ仮想化スイッチ「ARX」を提供


 日本ラッド株式会社は6月17日、F5ネットワークスジャパン株式会社(以下、F5ジャパン)の一次代理店であるテクマトリックス株式会社と販売代理店契約を締結。F5ジャパン製ファイルストレージ仮想化スイッチ「ARX」の関連ソリューションを提供すると発表した。

 ARXは、ベンダーの異なる複数のストレージを単一の論理的空間として統合し、運用管理を自動化するファイルストレージ仮想化スイッチ。異機種のNFSサーバー・クライアントが混在した環境下でファイルサーバーを統合することで、ストレージデバイスの増設やバックアップ、データ移行などが、運用を停止することなく行えるようになる。

 ファイルストレージを単一の論理的空間化するのが「グローバル・ネームスペース」という機能。ファイルとユーザー、アプリケーションの関連付けを仮想化し、あたかも単独のファイルストレージを運用しているかのように見せかける。

 「Tier(階層)」の考え方を採用しており、複数のストレージデバイスをまとめた論理的空間の優先順位に応じた管理が可能。業務上重要なファイルやアクセス頻度の高いファイルは、最も優先度の高いFCなどのストレージに、重要度の低いファイルや一定期間アクセスされなかったファイルは安価なSATAに保管するなど、データの保存先を自動で管理してくれる。

 そのほか、変更されたファイルのみバックアップする「シャドーレプリケーション機能」や、特定のファイルサーバーへの負荷集中を回避する「ロードバランシング機能」、ARX自体を冗長化することで故障時にもノンストップで運用継続する「ファイルオーバー機能」などを備える。

 日本ラッドでは今後、大容量データの管理者にかかる負担を軽減するため、ARXを中核としたインテリジェントなファイル仮想化ソリューションを提供していく。




(川島 弘之)

2009/6/17 17:27