マイクロソフト、無制限の仮想インスタンスに対応する統合管理ライセンス


 マイクロソフト株式会社は7月1日、Windows Server 2008 Datacenter環境向けの統合運用管理ライセンス「System Center Server Management Suite Datacenter(以下、SMSD)」を発表した。

 SMSDは、物理環境、仮想環境の統合運用管理やバックアップなどの機能を提供する大規模システム向けのスイートライセンス。具体的には、System Center製品群の中核となる運用管理ソフト「System Center Operations Manager」、仮想環境向けの「同 Virtual Machine Manger」、構成管理ソフト「同 Configuration Manager」、バックアップ/リカバリソフト「System Center Data Protection Manager」各製品のエンタープライズサーバー管理ライセンスを含んでいる。

 マイクロソフトのサーバー管理製品では、通常、仮想インスタンスごとにサーバー管理ライセンスが必要となるが、SMSDでは、1つの物理サーバー上にある仮想インスタンスについては無制限に管理できるため、同じく、1つの物理サーバー上で仮想インスタンスを無制限に利用可能な、Windows Server 2008 Datacenter環境での利用に適しているという。

 課金は物理的なCPU単位で行われ、最低2CPUライセンスが必要。SMSDのライセンスは、Enterprise Agreement、Select、Open、Open Valueのボリュームライセンスプログラムで提供され、価格は、包含する4つの管理製品を個別に導入する場合と比べて、約半額に抑えられているという。参考価格は、ソフトウェアアシュアランス1年分を含む2CPU分のSelect(価格レベルA)の場合で15万2000円。

 なお、SMSDの提供開始に伴って、既存の「System Center Server Management Suite Enterprise(SMSE)」は、1ライセンスにつき管理できる仮想インスタンスを4つまでとし、Windows Server 2008 Enterprise環境向けとして新たに位置付ける。また価格は、従来よりも最大20%引き下げられた。参考価格は、ソフトウェアアシュアランス1年分を含むSelect(価格レベルA)の場合で、12万1500円。




(石井 一志)

2009/7/1 16:03