富士通、PRIMERGY事業強化で「IAサーバシステムセンター」を設立


IAサーバシステムセンターの体制図

 富士通株式会社は7月8日、国内のIAサーバービジネス強化の一環として「IAサーバシステムセンター」を新設すると発表した。仮想化技術やオープンソースソフト(OSS)などサポートを行うほか、IAサーバーシステム商談の技術サポートや、営業・SE向け教育・研修会、IAサーバーの利用シーンに応じたソリューション開発などを行う。これにより、PRIMERGYの国内販売20万台達成に向けてビジネス強化を図る狙い。港区の総合検証センター「Platform Solution Center(以下、PSC)」内に設置され、約80名の専門技術者でスタートを切る。

 富士通では、IAサーバー市場の成長に伴い、4月に富士通テクノロジー・ソリューションズをドイツに設立。IAサーバー事業の成長戦略として、グローバルレベルで製品・販売体制の強化を進めている。その一環として国内に新設するIAサーバシステムセンターでは、従来、Windows/Linuxやブレードサーバーといったテクノロジーごとに分散していた技術者を集約するとともに、これまでのプロジェクトを通して培った、IAサーバーシステムに関する構築・適用技術やサポートノウハウを集約し、富士通自身やパートナー企業の営業・SE支援を行うという。

 具体的には、IAサーバーの関連技術に精通した約80名の専門技術者が商談支援を通じ、複数の製品を組み合わせたIAサーバーシステム導入に関するインフラ設計をサポート。PSCの検証環境を活用し、新技術の実用性評価やシステムの組み合わせの検証結果から、製品技術の適用範囲や選択指針を定め、さまざまな要件に対応していくという。

 また、営業・SE向けの人材育成も実施する。初心者から経験豊富なエンジニアまで、新たにIAサーバーの提案やシステム設計、構築に携わる人材を育てるため、実践的なトレーニングプログラム(入門から応用までメニュー化した講座、実機による研修)を提供。2009年度には、全国の社内・パートナーの延べ約1万人の受講を目指すという。

 さらにIAサーバーシステムの適用拡大に向け、さまざまな利用シーンに応じたソリューションを開発し、社内・パートナーの営業・SEに情報提供する。この取り組みは2007年度から開始。すでに「インフラ最適化」「安心・安全」「環境」といった重点テーマ別に計73種類のソリューションを提供しており、今回の体制強化により、さらなる拡大に努めるとしている。




(川島 弘之)

2009/7/8 16:24