クリアスウィフト、GUIを改善したメール/Webセキュリティ製品の新版-Hyper-Vも対応


Clearswift Email Appliance 2.8の新GUI
英Clearswift プロダクトマネジメントディレクターのアラン・ホッケー氏
テキスト検索式リストの一括インポート機能が追加された

 クリアスウィフト株式会社は7月9日、メールセキュリティ製品の新版「Clearswift Email Appliance 2.8」と、Webセキュリティ製品の新版「Clearswift Web Appliance 1.4」を発表した。いずれも、同社がハードウェアをあわせて提供するアプライアンス版と、ハードウェアを顧客やSIerなどが別途用意し、そこにソフトウェアをインストールするソフトウェアアプライアンス版、仮想環境で動作させる仮想アプライアンス版が用意されており、8月より国内での販売を開始する。

 Email Applianceはメール環境を保護するためのセキュリティ製品で、ウイルス対策、迷惑メール(スパム)対策とメールフィルタリングの各機能を備えている。一方のWeb ApplianceはWeb環境を保護するためのセキュリティ製品。Web経由のウイルス/スパイウェア対策機能や、Webメール、掲示版への書き込みをブロックする機能などを搭載。インバウンド(内向け)のセキュリティだけでなく、メール、Webを通じた情報漏えい防止などのアウトバウンド(外向け)セキュリティをカバーできる点がメリットで、両製品の併用により、総合的な防御環境を構築できる特徴を持つ。

 新版ではまず、管理用のGUIを大幅に刷新した。従来より、すべて日本語化して提供するなど、GUIについては利用しやすさに主眼を置いていたが、操作性を追求したこの新しいGUIによって、より直感的な設定管理作業を実現するという。設定・管理についてはこれまでのGUIと同様、Email Appliance/Web Applianceの両製品を統合して行うことも可能だ。

 また、メール送信時やWebへの書き込み時にブロックすべきキーワードを登録する「テキスト検索式リスト(キーワードリスト)」に、一括インポート機能が追加されたのも大きな強化点。従来は、1件ずつキーワードと重み付けを登録する必要があったため、この機能によって、ユーザーの負荷を軽減できる。英Clearswift プロダクトマネジメントディレクターのアラン・ホッケー氏はこれについて、「お客さまが入力する数が限定的であれば簡単にできるが、例えば1万語の入力が必要な場合には、工数が膨大になってしまう。こういった手間を省けるように、今回インポート機能を導入した」と述べ、メリットを強調した。

 このほか仮想環境については、以前より対応しているVMware環境において、VMware Toolsとの連携機能を搭載したほか、Email ApplianceはHyper-Vをサポートし、対応環境を増加させている。なお、「Web Applianceも今後Hyper-Vに対応する予定。Xenは、市場の動向を見ながら対応を検討する」(ホッケー氏)としている。

 50ユーザー時の参考価格は、ハードウェア込みのアプライアンス版では、Email Applianceが63万8000円(税別)から、Web Applianceが87万8000円(同)から。また仮想アプライアンス版の場合は、それぞれ36万円(同)から、60万円(同)からとなっている。




(石井 一志)

2009/7/10 00:00