富士通、SharePointと統合したグループウェア「Teamware Collaboration Suite」


Teamware Collaboration Suite
富士通 ミドルウェア事業本部長の新田将人氏

 富士通株式会社とマイクロソフト株式会社は8月3日、ミドルウェア分野で戦略協業に合意したと発表。戦略協業の第一弾として、富士通のグループウェア「Teamware」とマイクロソフトのコラボレーション基盤「Microsoft Office SharePoint Server」を組み合わせた統合コラボレーション製品「Teamware Collaboration Suite」の提供を開始する。

 今回の戦略協業について、富士通 ミドルウェア事業本部長の新田将人氏は、「3月26日に、ソリューションビジネスに関する協業を発表しているが、今回はそのうちミドルウェア分野での製品発表となるもの。企業においては、規制強化に伴いコラボレーションに制約をかけつつも、競争力強化のために現場のコミュニケーション力を強化することが求められている。この矛盾する2つを実現する上で、コラボレーション領域は今後重要になる」と、コラボレーション分野を強化する製品としてTeamware Collaboration Suiteを投入すると説明。

 Teamware Collaboration Suiteは、Teamwareが持つライブラリやスケジュール管理といったグループウェアの機能に、SharePoint Serverが持つ情報ポータルやコミュニケーション、統合検索といった機能を統合した製品。統合したことで、グループウェア内だけでなくファイルサーバーやWebサイトなどを横断した検索が可能になった。また、タスク管理機能を採用したことで、チーム内での作業の進ちょく状況を一目で確認できたり、作業の成果物を全員で共有するといった利用にも対応。そのほか、情報ポータルサイトの構築も、Webパーツを流用するだけで作成できるようになっている。


Teamware Collaboration Suiteの画面。グループウェアとしての使い勝手はそのまま継承しているグループごとのポータル画面を作ることで、それぞれの動きを一目で把握することができる検索もグループウェアのほか、ファイルサーバーやWebサイトなどを横断して行える

メールを使うことなく、作成中の文書を共有できるほか、それぞれの進ちょく状況も把握できる他の人が作成した文書を利用することも可能ポータルサイトはWebパーツを追加するだけで手軽に作成できる
マイクロソフト 執行役 エンタープライズパートナー営業統括本部担当の前田浩氏

 マイクロソフト 執行役 エンタープライズパートナー営業統括本部担当の前田浩氏は、「3月の協業はSIビジネスをいかに拡大するかがポイント。SIビジネスを迅速に展開するには、いかに事前にインテグレーションしておくかが重要になるが、今回の製品は組み込み済みとなっている点がさらに先をいくもの。富士通の持つミドルウェア資産を生かし、われわれの分析系製品を結びつけることで、企業の既存資産を生かすことができる」と、両社製品を統合するメリットを強調した。

 価格は、Teamware Collaboration Suiteが98万円(税別)、ユーザーライセンスは、1ユーザーライセンスが2万2000円(税別)、20ユーザーライセンスが40万円(税別)、250ユーザーライセンスが440万円(税別)。出荷開始は8月31日。

 販売目標について、新田氏は、「今後3年間で2000社への導入を目指す。また、Teamware Collaboration SuiteをテコにPCサーバーのPRIMERGYを1万台販売することも目標としている」とした。





(福浦 一広)

2009/8/3 13:16