日本HPの物流ノウハウを盛り込んだシステム、日本オラクルと共同提供


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)と日本オラクル株式会社は8月19日、日本オラクルの「Oracle Transportation Management(以下、OTM)」を活用した、製造業、商社、物流業および小売業向けの物流システム「HP GlobalMethod/Oracle Transportation Management」を、共同提供すると発表した。

 日本オラクルのOTMは、船便・航空便などの輸送手段・運賃表、配送物の入着荷・在庫状況などを見える化するソリューション。最新の市場動向に合わせた物流計画、実行指示による物流の見える化、輸送費や在庫削減による物流の減量化、納期短縮によるサービスレベル向上、さらには輸出規制などのコンプライアンスなど、海外販社、製造子会社、物流子会社を含めた組織横断的な取り組みを支援するという。

 一方日本HPは、自身が製造業として全世界へ製品を配送する中で、「在庫起因コスト」と呼ぶ考え方を採用。例えば、アジアで製造した製品を欧州へ輸送する際に、週末の需要に合わせて倉庫内の在庫の配送先を微調整するなど、物流管理のノウハウを蓄積してきた。このノウハウをユーザー企業にも提供するのが、今回提供開始する物流システムの特徴となる。

 日本HPは、自社のノウハウを基にOTMを活用したシステム構築・導入を担当するほか、日本オラクルと共同でマーケティング活動を推進し、国内外の物流業務の見える化と効率化を支援。さらに日本HPが新たに展開する「カーボン・エミッション・マネジメント・サービス」との併用により、物流のスリム化だけでなく、CO2削減も含めた形で支援を行っていく。




(川島 弘之)

2009/8/19 14:39