日本HPと日本オラクル、次世代情報システム基盤の技術体感センター


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)と日本オラクル株式会社は8月24日、次世代データセンターの基幹システムに求められる技術を体感できる「HP Oracle次世代情報システム基盤ソリューション・センター」を設立すると発表した。場所は日本HP市ヶ谷本社。

 次世代データセンターでは、高いセキュリティ環境、ビジネス変化への迅速な対応、24時間365日のサービス提供などが求められる。新センターは、両社のオープンな技術を基盤に仮想化やそのほかの技術を駆使し、次世代データセンターのシステム要件を高いコスト効率で実現する技術を、顧客に実証・体験してもらう施設となる。日本HP市ヶ谷本社内の「HP実機体感センター」内に設置され、「HP Integrity Superdome」「HP Integrity」を含む、100台以上の物理サーバー環境などを利用して実現される。

 具体的には、日本HPが提供するシステムの仮想化・自動化・自律化ソリューションを前提に、「Oracle Database 11g」のデータ管理、「Oracle Enterprise Manager」の運用管理技術などを組み合わせて、企業内で構築する基幹システムの技術実証・デモを行う。

 デモの内容は、1)止まらない、止めずに済むサービス基盤、2)ビジネスの変化に瞬時に適応するコンピューティング環境、3)仮想化・自動化時代のシステム管理など。

 1)では、CPUやメモリの障害を例にとり、これらがプラットフォーム上から切り離された場合、Oracle Databaseが自動的にリソース変更を検知し、止まることなく処理が継続される様子などが見られる。2)では、急激なアクセス増加を例にとり、自動的にCPUなどのリソースが追加される様子や、あらかじめ増設するハードウェア部品をシステム内に搭載しておき、不足した時点から課金・利用が可能となる、自律化・仮想化の仕組みなどが体験可能。3)では、仮想化システム上で自動的にリソース変更が行われたとき、Oracle Databaseがどのように追随してシステム管理を行うのか、Oracle Enterprise Managerを使用したデモが見られる。

 両社はこの実証を介して、企業への提案活動なども共同で行っていく。




(川島 弘之)

2009/8/24 12:43