キヤノンITS、レポート機能など強化したメール暗号化製品の新版
キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は8月31日、ゲートウェイ型のメール暗号化製品「Voltage SecureMail Gateway(以下、SecureMail Gateway) V3.7」を9月1日より販売すると発表した。
SecureMail Gatewayは、米Voltage Securityが開発したゲートウェイ型のメール暗号化製品。メールアドレスなどのIDを公開鍵として使用する暗号化方式「IBE(Identity-Based Encryption)」を採用するのが特長。IBE方式では、従来のPKI(公開鍵暗号基盤)のように認証局が生成した覚えにくいデータを公開鍵にするのではなく、メールアドレスなど人が容易に思い出せる文字列を公開鍵として利用する。その公開鍵が誰のものかを、第三者に証明してもらう必要がないため、容易にセキュアなメール送受信を実現できるのがメリットだ。
このほか、多数の相手と双方向にやり取りできる「Zero Download Messenger(ZDM)」も搭載。社外の受信者が専用のソフトをインストールすることなく、Webブラウザを利用して暗号化されたメールを閲覧できるという。
新版では、レポート機能強化による運用の効率化、オプションのフィッシング対策機能強化によるセキュリティの向上が図られた。
レポート機能の強化では、出力できるレポートの種類が追加され、メール利用状況の分析がさらに容易になった。具体的には、日付・時間ごとのメール処理数、ドメインごとのメール処理数、送受信者ごとのメール処理数などが出力可能になっている。
一方、フィッシング対策機能の強化では、メールの受信者が、暗号化メールに張りつけられたパーソナルイメージを確認することで、受け取ったメールの正当性を確認できるほか、ZDMで暗号化されたメールにも、フィッシング対策が行えるようになった。
SecureMail Gateway V3.7の価格は、100ユーザーで90万円(税別)から。
2009/8/31 15:55