マイクロソフト、中小のWeb開発企業を支援する「WebsiteSpark」プログラム
Microsoft WebsiteSparkの概要 |
デベロッパー&プラットフォーム統括本部 パートナーテクノロジー推進部 オーディエンス マーケティングマネージャ 金尾卓文氏 |
マイクロソフト株式会社は10月5日、中小規模のWeb開発企業を支援するプログラム「Microsoft WebsiteSpark」を発表した。ワールドワイドでは9月24日に発表されたプログラムの国内版で、従業員25名以下のWeb開発企業を対象に、ソフトウェアやその技術情報、サポートの提供、Webビジネスの支援などを行う。最大契約期間は3年。費用は開始時にはかからないが、契約満了時に100ドルを支払う必要がある。
WebsiteSparkは、マイクロソフトの技術を利用してWeb開発ビジネスを行いたいという企業を支援するためのプログラム。マイクロソフトによれば、インターネット上に存在するWebサーバーのうち74%が、小規模なWeb制作/構築企業によって作成されているとのことで、こうした企業がマイクロソフトの製品・技術を利用し、ビジネスをより発展させるための支援を提供するという。
具体的な支援としては3つ。まずは、Visual Studio 2008 Professional Edition(3ユーザー)、Expression Studio 3(1ユーザー)、Expression Web 3(2ユーザー)といった開発ツールと、検証、デモ用のWindows Web Server 2008(3サーバー)、SQL Server 2008 Web(3サーバー)といったソフトウェアライセンスを、追加費用なしで提供する。
また、それらに関する技術サポートを、2インシデント無償で提供。技術資料やトレーニング素材などもあわせて提供し、プログラム参加者のスキル向上や、製品の使いこなしを支援する。技術サポートの申し込みは10月20日から開始される。
さらに、「ビジネスにつなげていくための支援をすることも重要」(デベロッパー&プラットフォーム統括本部 パートナーテクノロジー推進部 オーディエンス マーケティングマネージャ 金尾卓文氏)との立場から、ネットワークパートナーやホスティングパートナーと協業し、プログラム参加企業をビジネス面でもサポートするという。金尾氏によれば、例として、ネットワークパートナーがプログラム参加企業に対してコミュニティへの参加を促し、会員特典を提供したり、共同プロモーションを実施したり、といった展開が考えられるほか、ホスティングパートナーが、プログラム参加企業が開発したWebシステムのホスティング時に優待料金を提供する、といったことがありうるとした。
さらにマイクロソフトでも、プログラム参加企業が、構築したWeb環境を自らの設備でユーザーに提供する際などに、Windows Web Server 2008とSQL Server 2008 Webについて、各4CPUライセンスまでを無償で利用できるようにする。ただし、この特典を利用するためには、マイクロソフトのサービスプロバイダ向けライセンス「SPLA(サービスプロバイダ・ライセンス・アグリーメント)」の契約をすることが条件になる。
WebsiteSparkの参加条件は、従業員数が25名以下で、Web制作/構築を主なビジネスとしている企業、あるいは個人事業主。また、Windowsプラットフォームを用いた新しいドメインのWebサイト開発を推し進めることも条件で、具体的には、6カ月以内に1サイト以上の構築を必要とした。ただし、目標を満たせなくても直ちに除名になるなどのペナルティーはないという。登録は、マイクロソフトに直接する以外に、ネットワーク/ホスティングパートナー経由でも可能で、特典が提供される可能性があることから、マイクロソフトではパートナー経由での登録を推奨している。
なお、現時点でのパートナー企業は、ネットワークパートナーがイー三六五、シックス・アパート、日本WEBデザイナーズ協会、毎日コミュニケーションズの4社・団体。またホスティングパートナーは、GMOホスティング&セキュリティと、データ・ジャパンの2社になっている。
2009/10/5 18:15