日立ソフト、特権ID管理ソフトの内部統制監査支援機能を強化


 日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(日立ソフト)は10月19日、特権ID管理製品「SR-AdminSupport」の機能強化版を発表した。内部統制監査支援機能などが強化されている。販売開始は11月16日の予定。

 SR-AdminSupportは、サーバーOSにおける特権IDを管理するためのソフトウェア。特権IDの発行・失効と棚卸しを一元管理できるため、退職した管理者のIDが利用されてしまうなどの、特権IDの不正利用による被害防止に効果があるという。

 機能強化版では、日立の運用管理/監査証跡管理ソフトウェア「JP1/NETM/Audit」との連携による、証憑(しょうひょう)作成機能が追加された。SR-AdminSupportが持つ特権IDの作業計画や、特権IDの登録/削除履歴と、JP1/NETM/Auditが持つサーバーへのログオン/ログオフの履歴を突き合わせ、サーバーへの特権IDの登録、ログオン/ログオフ、削除といった作業履歴を画面上で確認できるようにしている。

 また、「Cosminexus」などのワークフローソフトウェアと連携するAPIを提供。ワークフローから特権IDの作業申請・作業完了申請を行うだけで、SR-AdminSupportに自動連携し、特権IDの登録・削除が実施できるようになるため、特権ID管理にかかわる情報システム部門の作業負荷を軽減できるとのこと。

 加えて、ローカルグループの特権IDのみならず、Active Directory(AD)のAdministratorsグループに所属しているID一覧を表示可能になり、ADの特権IDの棚卸しにも対応した。このほか機能強化版では、SR-AdminSupport自体の各種操作履歴に関する証憑作成機能、サーバーグループと運用管理者をひも付け、グループ単位で操作権限を与える機能、コマンドラインインターフェイス機能などが新たに提供されている。

 価格は、管理サーバー側の「マネージャ」ライセンスが1サーバーあたり157万5000円、Windows/UNIX用の「エージェント」ライセンスが、1サーバーあたり14万1750円から。マネージャはWindows Server 2003(x86版)に、エージェントはWindows Server 2003(x86版)/2000 Server、Red Hat Enterprise Linux 4/5(x86版)、Solaris 9/10(SPARC版)、AIX 5.3/6.1、HP-UX 11i v2/v3(Itanium版)にそれぞれ対応している。




(石井 一志)

2009/10/19 16:45