NEC、行動パターンを学習してオフィスPCを省エネ化する「エネパルPC」


PC利用者向け画面イメージ
管理者向け画面イメージ

 日本電気株式会社(以下、NEC)とNECフィールディング株式会社は11月2日、オフィスPCの省エネ化を促進するサービス「エネパルPC」を製品化し、同日より販売すると発表した。

 エネパルPCは、オフィス内のPCの消費電力量・CO2排出量などを“見える化”し、複数のPCの利用状況を一元管理するもの。CO2削減目標を設定するだけで利用者ごとの行動パターンを学習し、自動的に省エネ化できるのが特徴。

 具体的には、PCの構成部品の使用率、キーやマウスなどの入力状況などの行動パターンをデータベース化し、過去の行動パターンからの将来予測に基づいて、利用者の特性に合わせた節電モード切替を自動的に設定していく。システム管理者側で全社のCO2削減目標を設定することもでき、それに応じて各PCが割り当てられた目標値を認識し、業務に支障のでないレベルで自動的に消費電力をコントロールすることも可能。目標が達成できそうにない場合は、注意を促すメッセージを発信するという。

 管理ソフトでは、部課単位でCO2削減目標の設定と進ちょくを集計可能。グラフや表で結果を分かりやすく表示してくれる。

 価格は、1000台ライセンスで96万円(税別)/年。出荷開始は12月1日より。NECとNECフィールディングでは、同サービスについて今後3年間でオフィスPC200万台への提供をめざす。これは累計でCO2削減量4万1000トンに相当し、3年目の削減量は杉の木約210万本分になるという。

 なお、NECでは省エネ化に向けたオフィスコンセプト「オフィスまるごとエコ」を提案している。エネパルPCはこの一環として、環境省の「地球温暖化対策ビジネスモデルインキュベーター(起業支援)事業」の支援を受けて製品化された。今後は同サービスの対象範囲を拡大し、オフィス内の周辺機器や複合機などにも段階的に組み込む予定としている。




(川島 弘之)

2009/11/2 13:41