デジタルアーツ、アーカイブやスパム対策を強化したメールフィルタソフト新版


 デジタルアーツ株式会社は11月18日、メールフィルタリングソフトの新版「m-FILTER Ver.2.8」を発表した。価格は、30ユーザーの場合で約86万円(税別)から。11月24日より提供を開始する。

 m-FILTERは、メールの送受信制御を行う「m-FILTER MailFilter」、メールの全文保存と検索を可能にする「m-FILTER Archive」、迷惑メール(スパム)対策の「m-FILTER Anti-Spam」といった、3つの機能から構成されるメールフィルタリングソフト。一括して購入することも、必要な機能のみを購入することも可能で、必要に応じた柔軟な導入に対応している。

 新版では、スパム対策とアーカイブの機能が強化された。スパム対策では、ページスキャニング技術やURLフィルタリングといった、従来のスパム判定方法とは異なる「デザインテンプレートフィルター」を独自に開発。これによって、検知率の向上と誤検知率の減少を実現したという。特に誤検知率については、145万通中1通までの減少が可能になり、業界最高レベルを実現したとのこと。なお、デザインテンプレートフィルターは、スパム配信者が利用するツールの持つ、文面のレイアウトなど、デザイン面の特徴をとらえ、スパムの効率的に抽出を可能にする手法である。

 アーカイブ機能では、「ダウンロードアーカイブ」機能を実装した。これは、社員間のメールをPOP3通信でm-FILTERへ保存する機能。社内のメールのやりとりを保存するためには、従来はメールサーバーとクライアントの間にm-FILTERを設置する必要があったが、この機能によって、メールサーバーとクライアントの経路を変更することなく、社内メールの保存が可能になる。加えて、アーカイブデータを圧縮し、メールの保存を元メールのサイズとほぼ同等の容量で行える機能も搭載した。

 デジタルアーツでは、こうした機能強化により、2010年3月末までに500社への導入を目指すとしている。




(石井 一志)

2009/11/18 13:07