クリアスウィフト、Web・メールの両セキュリティ製品を強化
リージョナルマーケティングマネジャーの中村真氏 |
新版での主な強化点 |
クリアスウィフト株式会社は11月24日、Webセキュリティ製品の新版「Clearswift Web Appliance 2.0」、メールセキュリティ製品の新版「同 Email Appliance 3.0」を発表した。これまで同様、ハードウェアと一体になったアプライアンスサーバー、ないしは仮想アプライアンスなどの形態で提供される。販売開始は12月の予定。
Clearswift Web Appliance/Email Applianceは、企業のWebやメール環境を包括的に防御するためのセキュリティ製品。多段階にわたってコンテンツを分析するフィルタリングエンジンを搭載しており、社内からの情報漏えいを防止したり、従業員が業務と関係ないWebサイトを閲覧したりするのを防止できる。また、Webセキュリティとメールセキュリティを、同一のGUIを用いて統合管理できるため、管理性に優れている点も特徴である。
Clearswift Web Applianceの新版では、こうした特徴はそのままに、URLフィルタを機能拡張し、これまで40種類だったカテゴリを76種類に増加させた。この強化では、新たに「マルウェア」「フィッシング」といったカテゴリも設けられており、「よりセキュリティを強化したフィルタが可能になっている」(リージョナルマーケティングマネジャーの中村真氏)という。また、テキスト検索式でファイル添付や送信といった行動を検出・ブロックした場合に、何のキーワードによってブロックしたかを簡単に確認できる機能を搭載した。
さらに、管理者が設定したWebポリシールートのレポートを作成・確認する機能、キャッシュ機能、大きなファイルサイズのダウンロードを制限する機能なども追加されている。このうちキャッシュ機能に関しては、アプライアンス1つにつき10GBまでのキャッシュに対応。キャッシュアプライアンスから派生したWebフィルタリング製品を展開するベンダーもあるため、この強化で機能面の差異を少なくする狙いがあるという。
URLフィルタ機能を強化した | どのキーワードによってブロックされたのかを、簡単に確認可能になった |
一方のClearswift Email Appliance 3.0では、ファイル検知機能の向上が最大の強化点。従来112種類だった検知可能なファイルタイプを、167種類へ増加させている。これについて中村氏は、「当社製品では、Wordファイル内の『社外秘』の文字を検知してブロックする、といった動作が可能だが、このためにはファイルタイプをきちんと識別する必要がある。他社製品では拡張子を変えるとほとんどがファイルタイプを認識できなくなるが、当社では167種類を識別できるため、効果的なブロックが可能になる」と、他社との差異を強調している。
このほか、迷惑メール(スパム)対策機能において、エンドユーザーが個々にホワイトリストを作成する機能や、最新スパムを迅速にブロックするための、クラウドベースのアンチスパムシグネチャの採用、なりすまし対策機能の追加、管理者自身を管理するための監査機能の追加、といった強化が行われている。
識別可能なファイルタイプが増加した | クラウドベースのアンチスパムシグネチャを採用する |
参考価格は、Clearswift Email Appliance 3.0が50ユーザーで68万6800円(税別)から、Clearswift Web Appliance 2.0が50ユーザーで92万6800円(同)から。なお、保守契約を継続している既存ユーザーは、無償で新版にバージョンアップできる。
2009/11/24 17:56