クオリティ、セキュリティ可視化ソフトの国際化対応版「eX Report 1.2i」


 クオリティ株式会社は12月25日、社内のセキュリティ状況可視化ソフトの国際化対応版「eX Report Ver.1.2i」を発表した。併せて、内部統制の追加監査費用をセルフチェックできる「内部統制監査コストセーブシミュレータ」をWebサイトにて公開した。

 eX Reportは、システム利用制限/IT資産管理ツール「QAW/QND Plus」、クライアント操作ログ取得ツール「QOH」、機密情報/個人情報ファイル探査・隔離ツール「eX PDS」で収集したデータを集計し、各種セキュリティレポートを作成するツール。レポート内容はWebブラウザで確認でき、PDFやCSV形式で出力することも可能。見やすいグラフによって、セキュリティ統制上のルール違反を可視化できる。

 新版では、管理コンソールにおけるUI言語を日本語、中国語、英語に切り替え可能となった。先にリリースされている国際化対応版の「QAW Ver.3.5 SP1/QND Plus Ver.9.5 SP1」を組み合わせて、多言語環境でも統合管理が実現する。

 昨今、日系企業の海外進出が増える中、国内で進められている内部統制の流れに伴い、「海外拠点で使用するPCの管理やセキュリティが課題になっている」とクオリティは指摘。多言語対応したeX Reportにより、日本国内で導入したPC管理ツールやセキュリティツールが、海外拠点では対応言語の制限などで使用できないといった課題を解決する狙い。社内PCのセキュリティ状況を定期的に取得、可視化し、社内にレポートを公開するという作業を、海外拠点でも容易に行えるようにする。

 一方、内部統制監査コストセーブシミュレータでは、PC台数を入力し、いくつかの質問に答えるだけで、今後の内部統制監査にかかる追加コストを算出。QAW/QND Plus/eX Reportを導入することで、算出された追加コストがどのくらい削減できるかまで把握可能とする。こちらも海外拠点における内部統制を支援するツールとして、Webサイトにて無償提供する。

 なおクオリティでは、「After J-SOXにおいて監査法人への委託丸投げが目立っている。同様に海外拠点でも内部統制を考慮した場合、今のやり方のままでは、監査コストのさらなる上昇を避けられない」とし、今回のeX Reportをはじめとした製品群を訴求している。

 eX Reportサーバーライセンスの参考価格は、SQL Server 2005 Express Editionを同梱する「Small Business版LV2」(管理対象PCは501~2000台)が76万9200円、SQL Server 2005 Standard Editionを同梱する「Enterprise版LV2」(同)が123万800円。クオリティでは販売パートナーを通じて、年間100社、1億円の売り上げを見込む。




(川島 弘之)

2009/12/25 13:24