日本HPとオラクル、Oracle GRID Centerを活用したソリューション提供で協業強化
日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)と日本オラクル株式会社は3月23日、日本オラクル社内のIT基盤検証施設「Oracle GRID Center」を活用した協業を強化すると発表した。ソリューションの開発を行うほか、提案から保守、最新技術情報の市場への提供までを、積極的に行っていくという。
米HPと米Oracleでは、28年を超える協業関係を持ち、これまでに14万社の顧客に共同でシステムを導入してきた。また、こうした実績に加えて、HP自身が世界最大規模のOracleユーザーでもあり、最新データベース「Oracle Database 11g R2」においても、HP-UXはOracle製品の最重要プラットフォームに位置付けられているという。国内でも、両社は密接に協業を行ってきたが、今回は、メインフレームなどの他社環境から、Oracle/HP環境へのマイグレーションを促進する狙いのもとで、協業を強化することにした。
具体的には、ソリューション開発や提案、保守、最新技術情報の提供を支援する設備として、Oracle GRID Centerをより活用するとのこと。そのために、最新のItanium 9300番台を搭載するIA64サーバー「HP Integrity」とOracle Database 11g R2を用いた共同検証を実施するほか、旧バージョンのOracle Database、ならびに日本HPのサーバー製品を利用しているユーザーが、最新環境にスムーズに移行するための事前技術検証も行う。
また日本HPでは、ワールドワイドにおけるメインフレームからオープンシステムへの移行実績を集約した「AModサービス」を活用し、Oracle GRID Centerでの検証結果にもとづいた、ミッションクリティカル領域でのデータベースインフラ構築を実現するとしている。
加えて、社内ITの標準化によるIT投資の効率化、コスト削減を目指す顧客に対してソリューションを提供するため、ほかの環境からOracle Databaseへの円滑な移行を支えるテクノロジーを共同検証する計画。なお、Itaniumについては、Itanium 9300番台も含めて、ほかのRISCプロセッサよりも低いプロセッサ係数が適用されるので、両社では、Oracle製品のライセンス購入費用に関しても優位性がある点を強調している。
2010/3/23 12:20