ブランドダイアログ、有料版グループウェアのユーザーに「KINGSOFT Office」をSaaS形式で提供へ

GRIDY Officeの概要

　ブランドダイアログ株式会社とキングソフト株式会社は5月11日、キングソフトの統合オフィスアプリケーション「KINGSOFT Office 2010」の提供に関して業務提携すると発表した。この提携に伴いブランドダイアログは、KINGSOFT Office 2010をSaaS形式で提供する新サービス「GRIDY Office powered by KINGSOFT」（以下、GRIDY Office）を、自社のインフラを通じて提供する。正式リリースは、2010年夏をめどに進めるという。

　KINGSOFT Office 2010は、「Writer」「Spreadsheets」「Presentation」といったアプリケーションが含まれており、それぞれ、「Word」「Excel」「PowerPoint」との高い互換性を持つのが特徴。PDF出力やタブ表示、自動アップデート機能などの独自機能も盛り込まれている。

　今回発表されたGRIDY Officeは、KINGSOFT Office 2010をSaaS形式で提供するサービスで、自社のSaaS型グループウェア「GRIDYグループウェア」有料版のユーザーが利用可能。初期費用や基本利用料は無償で、利用ユーザー数にも制限はないが、データはブランドダイアログのクラウドストレージに保存される仕組みのため、GRIDYグループウェア有償版と同様、1GBにつき2000円（税別）/月が課金されることになる。また、SaaS形式ではあるが、利用するPCには何らかのエージェントソフトのインストールが必要となる見込みとのこと。

ブランドダイアログ 代表取締役社長の稲葉雄一氏

　このサービス発表にあたり、ブランドダイアログ 代表取締役社長の稲葉雄一氏は、「PCに（オフィスアプリケーション自体を）インストールすることなく、どこからでもプレゼンテーションやスプレッドシートを開け、編集し、保存できる。高い互換性を持つオフィスアプリケーションがSaaSで提供可能になることによって、中小企業の利用が急激に促進されるだろう」とコメント。

　また、「データはクラウド上に蓄積されることが前提で、当社にとってはサービスが広がるし、Microsoft Officeと高い互換性を持つソフトは、大きな目玉になる」とも述べ、今後の展開に期待を表明していた。

　なおブランドダイアログでは、5月12日から東京ビッグサイトで開催される「データウェアハウス＆CRM EXPO」において、タッチアンドトライやプレゼンテーションを行うとしている。

GRIDYグループウェアの画面イメージ。GRIDY Officeが利用可能になると、機能一覧のところにオフィスアプリケーションのアイコンが追加される