IIJがモジュール型エコ・データセンターの商用化を決定、順次建設へ


 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は5月14日、実証実験を行っていたモジュール型エコ・データセンターの有効性が確認されたとして商用化を決定し、6月より建設に着手すると発表した。

 IIJでは2月より、外気冷却方式を採用したコンテナ型データセンターの実用性について実証実験を行ってきた。その結果として、UPSや配電盤などの消費電力を含まない部分的な電力効率指数「Partial PUE」で1.1以下を実測。「有効性が実証された」として商用化を決定。

 第1期計画では、6月より約11億円を投じて5モジュール(サーバー1600台規模)を建設し、2012年2月の稼働を予定。同社のクラウドサービス「IIJ GIO」のファシリティとして活用し、サービス需要に応じて段階的に増設しながら、最大20モジュール(サーバー5000台規模)を視野に入れる。

 同データセンターを利用することで、従来型データセンターのファシリティコストを4割、CO2年間排出量を約4000トン削減できるという。IIJでは、地域の自治体や電力会社グループとの関係を強化しながら、全国複数拠点への展開も検討。IIJ GIOのサービス品質に加え、環境性能、コスト両面においても差別化と競争力を強化し、クラウド市場でのシェア拡大をめざす考え。



(川島 弘之)

2010/5/14 13:31