ソフォス、データ暗号化機能を統合したエンドポイントセキュリティ製品


 ソフォス株式会社は4月27日、エンドポイントセキュリティ製品にデータ暗号化機能を統合した「Sophos Endpoint Security and Data Protection(以下、Sophos ESDP)」を発表した。5月11日から販売開始する。

 Sophos ESDPは、ウイルス対策、スパイウェア対策、クライアントファイアウォール、リムーバブルディスクや未承認ソフトの利用制限・管理機能、検疫ネットワーク機能などのエンドポイントセキュリティ機能を統合した製品。今回は、買収が進められている独Utimaco Safeware(以下、Utimaco)のデータ暗号化製品「SageGuard Enterprise」を機能統合したのが特徴。これにより、外部・内部の脅威に対応できるようになったとする。

 データ暗号化機能では、HDD全体の暗号化により、不正アクセスや紛失・盗難による機密情報漏えいを回避。スワップファイルやハイバネーションファイルも含めた完全なデータ保護が可能という。添付ファイルを含むメールや外部デバイスの暗号化にも対応し、自己解凍ファイル形式でデータの受け渡しが可能なため、社外とのやり取りでも受け手側に復号用の製品は不要。さらにリモート環境でも簡単にインストールが可能で、暗号化・解凍も自動で行われるため、エンドユーザーに煩わしい作業を求めないのが特徴という。

 ソフォスはこの機能統合により、これまで展開してきた「エンドポイントの保護」「コンプライアンスおよびシステム保護」に加え、暗号化やデバイスコントロールといった情報漏えいを防止するための「インフォーメーションセキュリティ」分野を強化する方針。2009年度中に欧州におけるUtimacoの買収を完了させ、両社の専門技術を結集させるほか、今回のSophos ESDPを皮切りに、SafeGuard Enterpriseの機能をソフォスの既存製品に順次統合するとしている。

 Sophos ESDPに含まれる機能は、「Enterprise Console(集中管理)」「EM Library(自動アップデート)」「Sophos Anti-Virus」「Sophos Client Firewall」「Sophos NAC」「Sophos SafeGuard Disk Encryption」「SafeGuard Private Crypto(リムーバブルディスク・メール添付ファイル暗号化)」。価格は100ユーザーの場合で、6240円(税別)/ユーザー。




(川島 弘之)

2009/4/27 17:09