IPA、「JVN iPedia」に類義語検索や脆弱性の詳細表示など新機能


 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は6月18日、脆弱性対策情報データベース「JVN iPedia」に機能追加したと発表した。類義語検索機能、脆弱性の詳細表示機能などを新たに加え、同日より公開する。

 JVN iPediaは、国内で利用されているソフトの脆弱性概要や対策情報などを収集・公開しているデータベース。現在6390件の脆弱性対策情報を登録されており、その月間アクセス数は約40万件に達するという。

 このJVN iPediaに今回、「類義語検索」「脆弱性詳細説明表示」「関連JVN情報検索」「言語別コンテンツ表示」などの機能を追加した。

 類義語検索では、セキュリティ用語や製品名の略称など約170件の類義語を利用した検索を実現。検索キーワードに「インジェクション」と入力した場合、「Injection」「注入」「挿入」などを含んだ検索結果も出力するため、目的の情報が探しやすくなる。

 脆弱性詳細説明表示では、JVN iPediaが使用している19件の脆弱性タイプについて、脆弱性の簡易解説、発生時期、一般的な影響、脆弱なコード例、発見された事例などの情報を日本語で表示してくれる。これを参照することで、対象の脆弱性がどのようなもので、どの程度の深刻度なのかが把握でき、同様の脆弱性を作り込まないための防止策の検討が可能という。

 関連JVN情報検索では、JVN iPediaの検索結果から関連するJVN情報の容易な参照を実現。JVN iPediaの検索機能では、検索結果一覧に脆弱性対策情報ID「JVNDB-yyyy-nnnnnn」が表示されるが、今回、同IDに加え、JVNの脆弱性対策情報が存在する場合にJVN ID「JVN#」「JVNVU#」「JVNTA」なども表示するようになった。

 言語別コンテンツ表示では、従来JVN iPediaでは日本語と英語のコンテンツを別々のURLで提供していたところを、利用者のWebブラウザの言語設定に応じて自動で選択・表示できるようにした。これにより、1つのURLで、利用者の利用言語に合わせた情報が容易に入手できるという。




(川島 弘之)

2009/6/18 15:24