NEC、第3四半期決算は改善傾向にあるものの減収減益-通期業績予想は見直さず

Windows 7効果でPC出荷台数は増加

 日本電気株式会社(NEC)は1月28日、2009年度第3四半期連結決算を発表した。売上高は前年同期比13.0%減の8254億円、営業損益は前年同期比172億円増のマイナス75億円、経常損益は前年同期比433億円増のマイナス64億円、四半期純損益は前年同期比1212億円増のマイナス96億円となった。

 4~12月の9カ月間を見ると、売上高は前年同期比19.4%減の2億4791億円、営業損益は前年同期比339億円減のマイナス452億円、経常損益は前年同期比135億円減のマイナス563億円、四半期純損益は前年同期比758億円増のマイナス532億円となった。


2009年度第3四半期連結決算の概況セグメント別の実績

取締役執行役員常務の小野隆男氏

 同社取締役執行役員常務の小野隆男氏は、「アジアを中心とした海外需要の回復に伴う生産増加のほか、自動車や家電など緊急経済対策の効果など、景気回復の傾向はあるものの、雇用情勢が依然として厳しい状況が続いている」と説明。こうした背景から売上高は前年同期と比べて2ケタ減少しているものの、固定費削減などの効果により、営業損益は改善傾向にあるとした。

 ITサービス事業は、売上高が前年同期比1.2%減の1899億円、営業利益は前年同期比20億円増の36億円。SIサービスは官庁・流通業向けが堅調に推移し、前年同期並みを確保したものの、市況悪化の影響を受け、サポートサービスは減収。営業利益に関しては、固定費削減などにより増益となっている。

 ITプロダクト事業は、売上高が前年同期比23.6%減の497億円、営業利益は前年同期比8億円減の12億円。ソフトウェアは、全体的な投資抑制の影響を受け、減少傾向。サーバーは、シンクライアントやIAサーバーは増収となっているものの、大型案件の減少の影響を受け、大幅に売上が減少したとしている。

 ネットワークシステム事業は、売上高が前年同期比18.6%減の1787億円、営業損益は前年同期比73億円減のマイナス7億円。世界的なシステム投資抑制と円高の影響により減収。固定費削減など順調に推移しているものの、売上高の減少により損益悪化となっている。


ITサービス事業の業績ITプロダクト事業の業績ネットワークシステム事業の業績

 社会インフラ事業は、売上高が前年同期比4.1%減の647億円、営業損益は前年同期比7億円減のマイナス3億円。大型プロジェクトの減少と景気悪化による投資抑制の影響を受け減収となった。

 パーソナルソリューション事業は、売上高が前年同期比13.4%減の1767億円、営業利益は前年同期比81億円増の32億円。携帯電話は出荷時期が1月ずれたことの影響を受け、出荷台数が減少。PCに関しては、Windows 7効果の影響もあり、出荷台数増となった。営業利益については、開発効率化のほか、原価低減・固定費削減などにより黒字化している。

 エレクトロンデバイス事業は、売上高が前年同期比8.1%減の1447億円、営業損益は前年同期比145億円増のマイナス102億円。自動車向けや汎用マイコンは増加したものの、民生用電子機器向けLSIなどの減少を受け、減収となっている。


社会インフラ事業の業績パーソナルソリューション事業の業績エレクトロンデバイス事業の業績

 なお。通期業績予想は、売上高は3兆6600億円、営業利益は600億円、経常利益は2400億円、当期純利益は100億円と、2009年10月に発表した見通しからの変更は行わなかった。「第3四半期までは、ほぼ会社計画に沿った進ちょくとなっている。ネットワークシステム事業は落ち込んでいるが、ほかのセグメントで吸収し、通期業績予想を必達する。また、来期以降の成長に向け、引き続き経営改革を行っていく」(小野氏)と述べた。


2009年度通期業績予想セグメント別の通期業績予想





(福浦 一広)

2010/1/29 00:00