日本HP、日本特有の極小ニーズに対応したワークステーション「Z200 SFF」


HP Z Workstationのラインアップ

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は4月7日、ミニタワー型の従来モデルと比べて約3分の1に小型化した省スペース型ワークステーション「HP Z200 SFF Workstation(以下、Z200 SFF)」を発表した。価格は12万225円からで、4月15日より販売を開始する。併せて、ワークステーション用モニターの新2機種も投入。環境性能とコストパフォーマンスに優れたエントリーモデルとして訴求していく。


ミニタワー型の3分の1、省スペース型ワークステーション

新製品のZ200 SFFでMRI画像を表示している様子
Z200 SFFの環境性能

 Z200 SFFは、高さ338×幅100×奥行き381mmのコンパクトな筐体に、ワークステーションとしての信頼性とパフォーマンスを凝縮したエントリーモデル。ミニタワー型ワークステーション「Z200」と同様のアーキテクチャを採用し、CPUはクアッドコアのXeon 3400シリーズ、デュアルコアのCore i5/i3シリーズから選択可能。メモリは最大で16GB搭載できる。グラフィックスにはNVIDIA Quadro FX380LPやATI Fire Proなどが選択可能。加えて、ビデオ会議ソフト「HP Skyroom」など、付加価値を提供するアプリケーションも多数搭載している。

 Z200とほぼ同等の基本構成となるが、冷却機構の見直しなどで小型化し、さらなる省スペースモデルとして、医療機関、教育機関、小規模オフィスなどに訴求する。取締役 副社長執行役員 パーソナルシステム事業統括の岡隆史氏によれば「省スペースと性能を両立するのは難しいが、日本では医療現場などに、より小さい製品への確かなニーズが存在する。これに応えるため、長年、米国本社に作ってくれと交渉して実現した製品」という。

 また「こうした業種では土日にワークステーションを使うケースがあるため、従来は対象外であった土日祝のオンサイトサポートを4月下旬から開始する」としている。ただし、修理の電話受付時間は24時間から8~21時に短縮される。

 なお、既存の上位モデル「HP Z800/Z600/Z400 Workstation」でもスペックを一新。4月15日より順次、6コアのXeon 5600シリーズなどを搭載したハイパフォーマンスモデルを販売していく。

Z200 SFFを紹介する米HP ワークステーション・グローバル・ビジネス・ユニット ワールドワイド・マーケティング ディレクターのジェフ・ウッド氏内部構造Z200の中にすっぽり収まっていたZ200 SFF



ワークステーション用モニターのエントリー2機種

液晶モニタ2機種も発売

 ワークステーション向けモニターの新製品としては、21.5型の「HP ZR22wプロフェッショナル液晶モニタ(以下、ZR22w)」、24型の「HP ZR24wプロフェッショナル液晶モニタ(以下、ZR24w)」を発表した。

 いずれも環境性能とコストパフォーマンスに優れたモデルとして、「視野角が広く、高画質な省電力型S-IPSパネルを搭載しながら、低価格を実現した」と説明している。このほかの特長は、アルミニウムをあしらったデザインや、PCケーブル類をまとめて裏側に通せる独自のケーブルマネジメント機能など。

 スペックとしては、ZR22wで最大解像度1920×1080、アスペクト比16:9、sRGB比101%(カバー率96%)の広色域、コントラスト比 3000:1を実現。IPSパネル搭載製品としては数少ない、国際標準規格「Energy Star 5.0」に準拠した低消費電力モデルとなる。一方のZR24wでは、最大解像度1920×1200、アスペクト比16:10、sRGB比102%(カバー率97%)の広色域、コントラスト比3000:1を実現している。

 価格は、ZR22wが3万6750円から、ZR24wが5万7750円から。4月8日より販売を開始する。




(川島 弘之)

2010/4/7 17:47