日立とHP、構成管理データベース(CMDB)分野での協業で合意


株式会社日立製作所と、HP(Hewlett-Packard Company)は、情報システムにおける各種ハードウェア、ソフトウェアなどの構成情報を管理するデータベースであるCMDB(Configuration Management Database)分野での協業で基本合意したと発表した。

両社は今回の合意に基づき、CMDB分野での共同マーケティングを含め、HPの「Universal CMDB」の日本における普及促進活動を推進していく。日立は、日立の統合システム運用管理「JP1」のジョブ管理製品と、「Universal CMDB」との連携機能を開発し、2010年度第1四半期中に製品化する予定だ。

日立の統合システム運用管理「JP1」は、高集約化されたシステム環境における業務運用の自動化や、仮想環境のモニタリングなどにより、企業における効率的なシステム運用を支援するもの。HPの「Universal CMDB」は、IT資産とビジネスサービス間の関連の視覚的表示、アプリケーションソフト構成変更の自動検知機能、さらに構成変更履歴の継続的管理および変更適用時のビジネスサービスに与える影響のシミュレーション機能などを備える。

 「JP1」と「Universal CMDB」を連携させることで、システム構成の可視化を可能にするCMDB適用を拡大する。運用を効率化することで、ITコストの戦略分野への投資や最適化を求める市場ニーズに対応する。

 今回の協業により、導入企業はITIL(Information Technology Infrastructure Library:英国政府が策定した、ITサービスの運用・管理業務に関する体系的なガイドブック。ITサービス運用の分野においてデファクトスタンダードになりつつある)のプロセスに基づいた全社レベルでのIT構成管理および効率的なシステム運用が実行可能となるという。



(工藤 ひろえ)

2010/4/22 19:22