ライフサイズ、2画面対応のエントリー向けHDビデオ会議システム

価格は他社製品の半分、HDビデオ会議のさらなる普及を目指す

米LifeSize Communication CEO兼共同創業者のクレッグ・マロイ氏。自社のビデオ会議システムを利用して、米本社から製品発表会に参加していた
LifeSize Express 200

 ライフサイズコミュニケーション株式会社(ライフサイズ)は5月21日、エントリークラスのHD対応ビデオ会議システム「LifeSize Express 200」を発表した。日本市場におけるHDビデオ会議のさらなる普及を目指した戦略製品で、「競合他社の同等システムと比べて半分以下の価格を実現した」(米LifeSize Communications CEO兼共同創業者のクレッグ・マロイ氏)という。価格は79万8000円(税別)から。

 LifeSize Express 200は、80万円を切る低価格ながら、デュアルディスプレイに対応したHDビデオ会議システム。従来のエントリーモデル「LifeSize Express」でも対応していた720p/30fpsでの映像送受信に加えて、720p/60fpsの受信に対応したほか、50種類以上の解像度をサポートする柔軟性を備えている。また、文書、ビデオ、静止画などのデータを最大1280×768ドットで共有することも可能。デュアルディスプレイに対応したことで、一方のディスプレイで映像を流しつつ、もう一方に資料・画像などを表示する、といった柔軟な利用を行えるという。

 価格面でも、固定焦点カメラを利用する下位版の「LifeSize Express 200 with Focus」では79万8000円(税別)、高機能マイクやカメラを利用する上位版の「LifeSize Express 200 with PTZ」でも89万8000円(税別)と、従来のLifeSize Express/Focusよりも安価に設定された。

 ライフサイズの国内総代理店を務める日立ハイテクノロジーズ(以下、日立ハイテク) ITソリューション営業本部 本部長の日置範行氏は、「HDが欲しくとも価格面で購入できなかったお客さまからの声に応えられる製品。また、デュアルディスプレイ対応によって、データ共有もしたいというお客さまにも対応できる」とこの製品の意義を強調する。

 販売は、従来通り日立ハイテクが担当し、同社パートナーを経由した間接販売を中心に展開するとのこと。日置氏は「HD機の普及により、テレビ会議のみならず、教育や品質の打ち合わせなどに利用する新しいアプリケーションが次々と生まれてきている。高機能であるがローコストを実現したこの製品で、市場の拡大に貢献できると確信している」と述べ、製品に対する期待を表明している。

 なお、マロイCEOは「景気が低迷する中でも、日本におけるHDビデオ業界は成長を持続しており、2009年度には市場シェア10%を獲得したい。当社では、1Mbpsの帯域でHD品質を提供できるLifeSize Express 200から、多地点接続に対応したLifeSize Team 200/Room 200といった上位製品までをそろえ、高品質の体験を優れたプライスパフォーマンスで提供できる強みがある。今後も日立ハイテクとの関係を維持しながら、全国規模の販売パートナー獲得を進めていく」と、日本市場での戦略を語った。

日立ハイテク ITソリューション営業本部 本部長の日置範行氏デュアルディスプレイ対応と画面分割により、柔軟な画面配置を可能にする





(石井 一志)

2009/5/21 15:32