キヤノンMJ、A4カラーレーザーMFP新4機種を店頭販売へ

2009年に25%のシェアを目指して

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 キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は8月26日、「Sateraシリーズ」のA4カラーレーザー複合機(以下、A4カラーLMFP)2モデル4機種を発表した。店頭販売モデルとして、9月17日に発売する。

 新投入するのは、コピー/プリント/スキャン/FAXの4機能を備えたFAXモデル「MF8350Cdn」「MF8050Cn」と、FAXを除いた3機能を備えたCOPYモデル「MF8330Cdn」「MF8030Cn」の計4機種。型番末尾のアルファベットは「C:Color」「d:Duplex(両面印刷)」「n:Network(有線LAN)」を示している。印刷速度は、MF8350CdnとMF8330Cdnがカラー、モノクロとも20枚/分、MF8050CnとMF8030Cnがカラー8枚/分、モノクロ12枚/分。

 いずれの機種も、SOHOや窓口業務、フランチャイズビジネスの各店舗など、10名以下の小規模オフィスが対象で、「店頭販売のA4カラーLMFP」としてリリースする。MFP市場全体では大きなシェアを持つ同社も、店頭販売を主とするA4カラーLMFP市場では、他社に大きく差をつけられてしまっている。今回の新製品は、2008年10月投入の「Satera MF8450」に続く同分野への戦略製品。「2009年には25%のシェアを」との意向で、10~12万円の現ボリュームゾーンを下回る、10万円以下の価格設定を行ったのが特徴の1つ。

MF8350CdnMF8050Cn操作部

 一方、製品自体では「コンパクト」「省エネ」「使いやすさ」をポイントに創意工夫。

 MF8050Cn/MF8030Cnは、高さ42.8cm×幅43cm、重さ約25kgを実現。両面印刷機能の分だけ大きいMF8350Cdn/MF8330Cdnでも、高さ47.8cm×幅43cm、重さ約31kgと、競合他社から高さ、幅、重さすべてでアドバンテージを取った。

 同時にフロントオペレーションの採用で、設置の自由度を向上。給排紙、カートリッジ交換などをほぼ前面から可能とし、左右に開口部をなくすことで本体左右スペースを有効活用できるようにした。また、胴内排紙により、紙を見やすく取りやすく工夫している。

 省エネ性では、国際エネルギースタープログラムを取得するとともに、低いほど省エネ性が高いとされる消費電力量基準値「TEC値」で、1を切る高得点をマーク。「これにより、年間の電気代を1000円ほどに抑え、省エネ性能NO.1を取得した」(同社)。また、新製品はいずれも2~300枚/月ほどの印刷を想定。必然的に運転時間が短くなることから、スリープ時の消費電力をわずか3Wに抑えるなど、運用時を見据えた省エネ設計も行った。

 操作性では、業界初の「5行漢字操作パネル」を採用。紙詰まり時も手順をアニメーション表示してくれるため、操作に不慣れなユーザーでも扱いやすいという。さらにドラム一体型CRGを採用することで、メンテナンス性を向上。消耗品はたったの4つで、ドラムカートリッジ、ベルトユニット、廃トナーボックスの交換を不要とした。

 このほか、忠実に色再現するための補正技術「デュアルダイレクトマッピング」、黒文字をくっきり印字する「黒文字処理技術」、高画質な画像を作り出す「自動階調補正機能」による高画質性や、カスタマイズボタンを4つに増やしたスキャンユーティリティソフト「MFToolBox」と連動した高性能なスキャン機能などを、訴求している。

 価格は、FAXモデルのMF8350Cdnが9万4980円、MF8050Cnが7万9980円、MF8330Cdnが8万4980円、MF8030Cnが6万9980円。

5行漢字操作パネルとドラム一体型CRG高画質を実現する各種技術





(川島 弘之)

2009/8/26 13:00