レッドハット、仮想化機能「KVM」対応の「Red Hat Enterprise Linux 5.4」


 レッドハット株式会社は9月8日、Linux OSの新版「Red Hat Enterprise Linux 5.4」を提供開始すると発表した。仮想化ハイパーバイザーの「KVM」をOSに統合しているのが特徴。サブスクリプションが有効期間内のRed Hat Enterprise Linuxユーザーは、無償で新版にアップグレードできる。

 Red Hat Enterprise Linux 5.4では、Linuxカーネルにハイパーバイザの機能を追加するKVM(Kernel-based Virtual Machine)を正式にサポート。カーネルの機能として仮想化環境が提供されるという。また従来と同様、「Red Hat Enterprise Linux Advanced Platform」ではゲストOSとしてRed Hat Enterprise Linuxを無制限に利用できるほか、Red Hat Enterprise Linuxでは4つ分の仮想インスタンスが提供される。なお、以前から提供されてきたXenのサポートも継続される。

 このほか、SR-IOV(Single Root I/O Virtualization)、NPIV、VT-dなど最新のハードウェア仮想化機能に対応。さらに、10Gigabit Ethernet(GbE)カード向けの新ドライバ提供によるネットワーク性能の向上とFCoEへの対応、システム管理エージェントの強化、ストレージ関連の強化など、さまざまな改善が行われている。

 製品ラインアップと価格は従来と変わらず、CPUソケット数無制限のRed Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platformは、1サーバーあたり19万5000円(税別)/年から。2CPUソケットまでのRed Hat Enterprise Linuxは9万6800円(税別)/年から。1CPUソケットまでの「Red Hat Enterprise Linux 5 Desktop」は25台あたり27万5000円(税別)/年から。




(石井 一志)

2009/9/8 14:34