IIJがシトリックスと協業-仮想デスクトップをクラウドで提供
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と株式会社アイアイジェイテクノロジー(以下、IIJ-Tech)は10月26日、クラウド分野においてシトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)と協業すると発表した。
今回の協業により、IIJ-Techはシトリックスのサービスプロバイダ向けプログラム「Citrix Service Provider(CSP)プログラム」のパートナー契約と認定ディストリビュータ契約を締結。IIJは、シトリックスの仮想化ソリューションをクラウドサービス基盤「IIJ GIO」で提供する「IIJ GIO 仮想デスクトップサービス」を2010年2月より開始する。
CSPプログラムは、ホスティングサービスを提供するサービスプロバイダに特化した月額課金の従量制ライセンスプログラム。オフサイトやマルチテナント型のホスティングを行うサービスプロバイダを対象としたもので、最新のシトリックス製品を利用でき、エンドユーザーが実際に使用した量のみを支払えるため、サービスプロバイダの初期投資抑制、変動リスクへの柔軟な対応などが可能になるのが特長。IIJグループは、このプログラムを活用して、IIJ GIOのプラットフォームとXen製品を組み合わせてPaaSとして提供するとしている。
2010年2月より提供するIIJ GIO 仮想デスクトップサービスは、シトリックスのXenAppやXenDesktopを利用してDaaS(Desktop as a Service)として提供するもの。
IIJ-Tech 取締役ソリューション推進本部長の松本光吉氏 |
IIJ-Tech 取締役ソリューション推進本部長の松本光吉氏は、「クラウドというと、サーバー統合をイメージされがちだが、サーバー需要は60万台程度で、700万台のクライアントPCと比べると少ない。実際、デスクトップをクラウドで利用可能かどうかといったサービスに関する問い合わせも増えてきている。とはいえ、コストや運用性、パフォーマンスなどの課題もあり、DaaS市場はなかなか立ち上がっていなかった。今回、XenDesktop 4が発表されたこと、またCSPプログラムに参加したことで、本格的にクラウド上のサービスとしてシトリックスのソリューションを提供する」と、今回の協業により、DaaSに本格的に取り組む考えを示した。
2009/10/26 17:21