日本オラクル、業務システムの予防的統制を支援するソフトウェア


 日本オラクル株式会社は5月27日、企業のガバナンス、リスク管理、コンプライアンス(以下、GRC)を支援するソフトウェア「Oracle Preventive Controls Governor」を発表した。業務システムにおける不正アクセス、不正オペレーションを未然に防止するなどの、予防的統制を支援する製品。価格は546万円(税別)から。

 Oracle Preventive Controls Governorは、業務システムでの予防的統制を効果的に実現するためのソフトウェア。この製品を利用すると、既存のアプリケーションの画面に対して、ユーザーやその職務権限に応じたデータアクセス/入力項目の制御設定、承認フローの設定変更、ログの取得などの処理を容易に行えるという。

 これによって、権限付与時にアクセス権限を自動でチェックし、問題がある場合には権限付与を保留して管理者へ通知する、といったフローを実現可能。また、適切な承認フローの計画と適用、付与された権限ごとの画面レイアウトの変更や使用可能な機能の制限など、予防的統制の導入や運用も可能になるとのこと。

 加えて、設定作業は画面上からプログラムを変更することなく、業務部門のユーザーであっても簡単な操作で実行できるほか、設定内容をライブラリに登録すれば、複数アプリケーション環境間での設定内容の共有も可能になる。

 対応するアプリケーションは、Oracle E-Business Suiteで、今後はPeopleSoft Enterpriseなど、ほかの自社業務アプリケーションにも対応する予定。また、GRC製品群「Oracle GRC Suite」の他製品との連携で、他社パッケージ製品や個別のカスタムアプリケーションを含めた、企業システム全体のGRC対応を効果的に運用できるとしている。

 価格は最小100ユーザーの場合で546万円から。UNIX、Linux、Windowsの各プラットフォームに対応している。




(石井 一志)

2009/5/27 14:29