「40GbE/100GbEが見えてきた」、日立電線やジュニパーが次世代製品を展示-テストソリューションも
6月10日~12日に幕張メッセで開催されている「Interop Tokyo 2009」で、いよいよ実用が迫っている40Gigabit Ethernet(GbE)や100GbE対応製品が展示され、大きな注目を集めている。
40GbEは100GbEとともにIEEE 802.11BAで標準化を策定中だが、日立電線ではその動向をにらみながら、40GbEのスイッチ製品を開発しているとのこと。今回、参考展示されているのは、小型光トランシーバーとスイッチ「Apresia13000-X40XL-PSR」の両製品。この光トランシーバーは、40GbEの信号をシングルモードファイバーを用いて10キロメートルまで伝送可能。CFPの約4分の1の小型化を達成しており、19型ラックサイズのラインカードであれば、最大16ポートを搭載できるという。日立電線ではコアルータにシャーシ型ではなくボックス型スイッチを利用する「ボックスコア」という概念を提唱しており、この光トランシーバーを搭載するスイッチとしても、ボックス型のApresia13000-X40XL-PSRを開発中だ。
40GbE対応の小型光トランシーバー | Apresia13000-X40XL-PSR |
ジュニパーネットワークスでは、6月9日に発表した100GbEのPIC(物理インターフェイスカード)を展示している。スロットあたり100Gbpsの処理能力を持つコアルータ「T1600」との組み合わせで、データセンターにおけるPoP間、もしくはPoP内接続での利用を想定する製品。早ければ年内にも先行出荷を行いたい意向だ。
一方、ネットワークの安定稼働には、各種のテストも欠かせない。IPに特化してL2~L7のテスト機器を開発・販売しているイクシアは、100Gbpsに対応可能なテストソリューションを会場で展示している。「100Gbpsでラインレートのトラフィック送受信が可能なほか、フレームサイズの変更や任意の送信パターンの定義などを自由に行える」(説明員)とのことで、ブースではNTT Comと協力したデモンストレーションも実施されていた。
100GbEのPIC | イクシアの100Gbps対応テストソリューション |
また、10GbEも対応する製品が増えて利用する環境が整ってきたという。ブロケードでのブースでは、24ポートの10GbEを搭載でき、トップオブラックでの利用を想定した高密度型スイッチ「TurboIron 24X」を展示中。カットスルーアーキテクチャを用いて超低遅延を実現したレイヤ2スイッチで、SFP+/SFPに両対応し、GbEから10GbEへの柔軟な移行をサポートする。
日立電線でも、24ポートの10GbEを搭載可能なレイヤ3スイッチ「Apresia13000-X24-PSR」を展示しているが、こちらではアルバネットワークスの無線LANコントローラ、F5のロードバランサー、ネットアップやアイシロンのストレージ、フォーティネットのUTMなどを同製品と接続し、実際に動作させている。この展示では、10GbE環境に対応した製品がこれだけそろってきたことを参加者に示すとともに、「ボックス型スイッチでも十分にコアスイッチとして使える、ボックスコアの実用性をアピールする狙い」(同社)があるとのことだ。
ブロケードのTurboIron 24X | 日立電線のブースでは、Apresia13000-X24-PSRとパートナーのソリューションを接続して展示している |
2009/6/11 00:00